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【第一話:咸鏡北道(ハムギョンブクト)の養豚場】『イルボンの若き保守政治家の暗い性癖』「フンッ!何がイルボンの青年保守政治家だいッ、お前は私たち朝鮮のおばさまに朝鮮ムチでしばかれて薄っすい無精のカルピスを噴き上げるただの崇朝鮮マゾだろうがッツスンニダッツイヒヒヒッツスンニダッツ!ホレッ、黒光りの朝鮮ブーツにキスおしッスンニダッツ!」K国 K国モノ 崇韓 チョッパリ マゾチョッパリ 崇朝鮮 韓女 朝鮮 北朝鮮


ここ朝鮮人民共和国の咸鏡北道(ハムギョンブクト)の山間の廃村地域に建造されている養豚場、いや、確かに常人であれば見る者を陰鬱とさせる建造物だが、ある種の暗い性癖を持つ者には憧れの桃源郷なのかもしれない。
イルボンの青年保守政治家を自負する大泉次郎は反朝鮮の主張を掲げ、意気揚々と議会論戦を挑む姿は多くのイルボンの国民からも頼もしくみられていたのだ。妻クリスタルとも早々に結婚し、早くも子宝に恵まれ幸せな暮らしぶりだった。しかし、大泉次郎は日頃、反朝鮮のイデオロギー(過去にイルボンは朝鮮に筆舌しがたいほどの苦痛を与え、悪い事ばかりしてきたというのは作り話だ)を前面に出している反面、その反対側では、内面に渦巻くドロドロとした暗い性癖との葛藤を抱えていたのだ。そう、日頃の言動、反朝鮮思想とは真逆の崇朝鮮思想を合わせ持ち、そしてその反朝鮮のベクトルが大きければ大きいほど、崇朝鮮思想へのベクトルの傾倒は最大限に振り切れるほど大きいものなのだ。朝鮮人にただ寛容になるという方向ではなく、あろうことか朝鮮人の女性、特ご高齢のおばさんにきつい朝鮮語で厳しく叱責されながら、イルボンが過去に朝鮮にしてきた悪行を三跪九叩頭の礼をさせられながらお詫びし、尻皮が剥ぎ落ちるまで朝鮮ムチでしばかれ、顔面を朝鮮ブーツできつく踏みにじられ、そして多くの朝鮮人のおばさんから朝鮮ブーツの痕が残る顔面と尻皮が剥ぎ落ちてる尻に痰唾を吐かれ、顔を床に擦り付けて「조선의 아줌마, 조련해 주셔서 감사합니다.」(朝鮮人のおば様、厳しくイルボンの豚を躾けてくださり、ありがとうございます。)を何十回と唱和させられる、そのような暗い性癖をおしとどめられなくなっていたのだ。
そんなある日、大泉次郎は日朝交流議連の世話人も務めているという恰幅のいい頭が禿げ上がった初老のイ・スッチョルという在日の男からある話を持ちかけられた。それは一度、議会閉会中の夏休みの期間に北の人民共和国に渡朝して、実際の人民共和国を見聞してもらいたいと、直接、朝鮮人民共和国の保衛部から依頼されたとのことのようだ。
その時は、単なる朝鮮人民共和国からの招待旅行程度に聞いていたのだが
まあ、無償で朝鮮旅行に行けるのならと軽い気持ちで、その話を了承した。
そして今、大泉次郎は朝鮮人民共和国の地に足を踏み入れ、通訳のイ・スッチョルとともに古びた石炭バスに乗せられ、朝鮮北部の中国との国境に近い咸鏡北道(ハムギョンブクト)という寂れた廃村に到着した。

そこには見るも厳めしい施設が目に入ってくる、錆びついた鉄条網が張り巡らされた薄汚れたコンクリートの高い塀に囲まれた養豚場とのことだった。外からは高い塀があるため内部構造はわからないが、養豚場と言われてるくらいだから豚なのか時折、塀の中から悲痛な鳴き声が漏れ聞こえるのだ。正面の厳めしい朝鮮文字で「양돈사」(養豚場)となぶり書きされた古びた鋼鉄製の黒塗りの門扉が内側からきしんだ音と共に開かれて、朝鮮保衛部の高齢の無愛想な女将校の衣装を纏った女が出てきて、イ・スッチョルと二言三言、朝鮮語で会話したかと思うと、その女将校は口元にうすら笑いを浮かべ、施設の中に入るよう顎をしゃくって、二人を招き入れた。

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