先生になりたい人へ
先生はブラックな仕事だと言われ、最近は教採の倍率もひどくさがっていると聞きました。
われわれ世代(アラフィフ)は結構な倍率の中、なりたくて先生になった人が多いです。少しのプライドと情熱を頼りに今日までがんばってきました。
私自身は大学生のときに200倍という倍率の中、採用試験を受けるものの不合格で、いったんは先生になることは諦め、別の仕事をしてきた経験があります。
その後、結婚を機にかつての学校の先生になる夢に再チャレンジ。幸いにも採用され今に至ります。
私は学校の先生という自分の仕事に誇りをもっています。
毎日が充実しています。とっても疲れるけれど、誰かのためにがんばった自分、結構好きです。
教科指導も道徳も総合もどうやって授業しようかなっていつもわくわくしながら考えています。
文化祭も体育祭も合唱コンクールもクラス一丸となってがんばればがんばるほど子供たちにとって、もちろん私にとってもかけがえのない時間になります。
気になる子がいればずっとその子のことが頭を離れません。休みの日でも考えています。
今は担任はしていませんが、また機会があれば担任をしてみたいなと今でも思っています。
最近、先生の仕事のブラックな部分が話題になり、先生不足なんて話を聞くと、私たちの姿勢もよくなかったんだろうなと思います。
なんでも子供のためになることならやってあたりまえで、自分のお金も時間も費やして、嫌なことがあっても文句も言わずに受け入れる。
人権教育、人権教育と言いながら、子供の人権は気にするのに、教員の人権は蔑ろにしてきた。教育は「今日行く」と教えられ、時間外であろうがなかろうが、何かあれば家庭訪問。
本当はもっと自分を労り、疲れ切った同僚に手を差し伸べ、声をあげる必要があったのだと思います。だから、今の流れを見ていて、改善できるところは改善してもらえたらとありがたいなあと思うところもあります。
クラブにしても任せられる場所と人がいるなら任せたらいい。でも、クラブしか居場所のない、クラブ命の子どもと先生がいて、そこでつながっている場合もたくさんあります。外部委託がそんなうまくいく気は正直しません。
残業代も出しますよってなったらもっと先生たち帰らなくなると思う。私たちの仕事にはきりも終わりもありません。
個人的には先生の数を増やしていただくのが、子供にとっても先生にとっても一番いいのかなと思っています。
ただ、それでも私が伝えたいのは、先生って仕事はとても楽しいし、やりがいがあるということです。
先生になったことを一度も後悔したことはありません。少なくともいくつかの仕事を経験した中で、私には一番あっています。
私は目の前の子供たちにも言います。先生っていう仕事は楽しいよ。将来やってみませんかって。
ニュースなどを見て子どもが心配してくれます。
「先生って仕事ブラックなんやろ」
「そんなことばかりでもないよ。私は毎日楽しいよ」
ほとんどの子どもにとって初めて出会う大人の職業がブラックで、暗いなんて悲しすぎます。
数ある職業の中の一つ、学校の先生。そんな言われるほど悪いことばかりではありません。
なんか白か黒かっていう昨今の風潮がこわいです。
いいところだっていっぱいある。
私は満足しています。
お給料だって結構もらっています。そこそこ地道には暮らしていけます。福利厚生もしっかりしています。どうしても人間関係がうまくいかなければ、希望すれば配置転換も可能です。
やっぱり学校の先生は子どもたちにとって憧れの職業であるべきなんです。
そんなことを夏休みに考えてみました。