私の英語シャドーイング法
この記事では、私が約3年ほど毎日繰り返している英語学習の一つである、「シャドーイング」のやり方を細かくまとめました。
シャドーイングは、正直疲れます。
ですが、その効果は大きく、ずっと継続しています。
でも、ただ何回も繰り返すだけでは効果が薄いことも体感しています。
こちらの記事に書いた通り、私はプログリットを受講しており、その時の経験をベースに試行錯誤を重ねて今のやり方に落ち着いています。今のやり方を忘れないようにと思い記事にしました。
事前準備
①音源動画選び
私は主にTED Talkを用いています。
TED Talkを推す理由は、
様々な分野の著名人による最新の取り組みを話すため、面白いコンテンツが多い。
英語ネイティブによる堅すぎないスピーチで、生の英語が聞ける。
文字起こしが、英語・日本語ともにある。(全てではないです)
タイムスタンプがあり、動画巻き戻しが容易である。
再生速度を×0.5~1.5に変えられる。
会員登録などが不要で、無料で見られる。
などなど、たくさんあります。
動画を選ぶ上で大事な点は、
興味が持てるトピック
適切な動画時間
自分にあったレベル
の3点です。
まずは、トピックについて。
特にシャドーイングはうまくいかないときに挫折しがちです。そのため、難しくても聞いてみたいと思える興味あるトピックを選ぶことで、少しでもあきらめにくいようにしています。
各動画にはハッシュタグがついて分類されており、トピックで検索できます。私は、Technology、Science、Personal growth、Motivationなどから動画をよく探します。また、Newest TalksやTrendingから動画を探したり、ニュースで目にする有名企業の動画を選ぶこともありました。
次に動画時間について。
後述しますが、動画は約30秒くらいごとに切り、1つあたり2~3日取り組みます。動画の尺が長いと飽きてしまいますし、短いとすぐ終わって手応えもありません。
6〜15分の動画を選び、1つの動画を2カ月くらいで取り組むのが、ちょうどいいと思っています。
最後に音源のレベルです。
少し聞いてみて、「5割くらい聞き取れるな、でも早くて聞き取れない所もあるな」という、自分の今のレベルより少しだけ難しそうなものを選ぶようにしています。
簡単すぎるとやりがいもないですし、難しすぎると挫けて続けられないので、ここは色々試してみるしかないかと思います。
発話スピードは、WORD などを使い単語数を数え、動画時間から発話速度(WPM: Words Per Minutes)を計算し、定量的に比較するのもおすすめです。
上記3点を気にして選んでもどうしても自分に合わないことがあります。そんなときは潔く動画を変えています。一番大事な点は、無理なく続けられることだと考えているからです。
そのためにも、動画の候補を常にストックしておきます。
本記事の最後に、私が取り組んだおススメTED Talkをいくつかまとめますので、参考にしてもらえたらと思います。
ここからは、2023年12月に取り組んでいるWPM約170の下記題材に詳しく書いていきます。
②スクリプトの準備
WordやGoogle Documentに英語スクリプトをコピペします。
動画にはタイムスタンプがあり、それを目安に、最低でも20秒、最長でも50秒でスクリプトを分割していきます。
このスクリプトに書き込みを行えるよう、行間は広めにし、プリントアウトします。
1日目
⓪準備
・PCとスマホ(音源動画をすぐに開けるようブックマークしておく)
・ボイスレコーダーのショートカット(PC)
・スクリプト
・イヤホン(スマホに接続する)
・メモ帳
・添削用Google Documentテンプレート(PC:後述します)
・ボールペン
・飲み物
音源動画はブラウザで開くようにしています。ダウンロードもできるし、スマホアプリもあるのですが、現段階の仕様では動画の巻き戻しがしにくいためです。
イヤホンは、動画の再生・停止を操作しやすい物がよいです。またイヤホンは片耳だけします。これは自分の声と音源両方を聞き、違いに気付きやすくするためです。
メモ帳は、シャドーイングの回数を正の字を書いて数えるために使います。
①何も見ずに音源を聞く。
初めて聞く音源をどの程度理解できるかを、実力試しとして3回繰り返します。理解度を以下の5段階で記録します。
・80%以上:ほとんどの単語が聞き取れ,文の意味も十分わかる.
・60%~80%:概ね単語が聞き取れ,文章全体の意味がふんわりわかる.
・40%~60%:聞き取れない単語もちらほら,文章全体の意味はわからない.
・20%~40%:聞き取れない単語が目立ち,文の意味理解にあまり気を回せない.
・00%~20%:聞き取れない単語が多く,文の意味理解は完全放棄レベル.
②英語のスクリプトを読む。
文章の意味をなぜ理解できなかったのか意識しながら、スクリプトを読みます。理由は以下が多いです。
・音が変化して、単語を聞き取れなかった。
・意味を知らない単語だった。
・単語は聞き取れたけど、イディオムの意味を知らなかった。
・単語は聞き取れたけど、会話スピードが速く単語の意味がパッと分からなかった。
・文の切れ目、文型がわからなかった。
③日本語訳を見る。
英語のスクリプトだけだと文章のニュアンスを理解できないときがあるので、PCで日本語訳を軽く目を通します。ざっくりと文の意味を理解するくらいでOKです。
パッと意味が分からなかった単語やイディオムはスクリプト下にメモします。
④音源を聞きながらスクリプトに書き込みをする。
聞き取りにくかったところ、発話が難しいと感じた箇所に、自分で決めたルールでスクリプトに書き込みをします。
/:発話の切れ目
():スクリプトにはある(文法的には必要)けど発話されない。
カナ:発話が難しい箇所。
⑤オーバーラッピング
オーバーラッピングは、音源を聞きながら、音源と同じ速度で、スクリプトを読むことです。これは音源のリズムや抑揚、スピードに慣れるために行います。
最大で5回繰り返します。
⑥シャドーイング
シャドーイングは、スクリプトを見ずに、音源に一拍置いてついていくように発話します。
試行錯誤した結果、以下のやり方にたどり着きました。
4回シャドーイングする。
1回音源を聞く。(スクリプトを見ながら声は出さず口だけは動かす。)
4回シャドーイングする。
3.の最後のシャドーイングを、PCのボイスレコーダーで録音する。
4の音声を聞き、できていない箇所をスクリプトにチェックする。
音源を聞き、5のチェックした箇所にカナフリをする。
この1~6を1セットとして、合計3セット行います。
最も大事だと思う個所が5です。
自分の録音した声を聴いて、音源との差を理解して、その差を縮めようと意識することで最もシャドーイングが上達すると感じています。
ただ何回も繰り返すだけでは決して上達しません。
参考に、1日目が終わるとスクリプトはこんな風になります。
⑦最後の録音への自己添削を残す。
添削として残す内容は、以下です。
・①の初回の理解度
・Good Point
・Development Point
・添削にかかった時間
・感想
添削を書くときは客観的に見れるよう、あえて第三者の添削をするように意識して書いています。
自分の音声を褒めるのは恥ずかしいのですが、鼓舞するために最低1か所はGood Pointを書くようにしています。
また、できていないところに目が行きがちですが、落ち込まないようにDevelopment Pointは最大3か所まで、と決めています。
参考に自己添削の例です。
ここまでが1日目の学習になります。
音源の長さにもよりますが、長くても1時間で終わるようにします。
2日目、3日目
やり方は1日目のオーバーラッピングなどは不要で、1日目⑥シャドーイングだけになります。
ただ2、3日目は回数を少し増やすようにし、1セット15回とし、合計3セット行い、1日目同様最後の音声を添削します。
1つの音源に対して、概ねできたと感じたら、次へ進めるようにします。
同じ課題は、最低2日、最長でも3日としています。
4日やってしまうとスクリプトを覚えてしまい、無意識に記憶でしゃべってしまいがちだからです。
おススメTED Talk
以下はすべて私がシャドーイングを体験したもので、シャドーイングの題材としてとてもおすすめな動画です。
Airbnbの成功の裏にある信頼のためのデザイン
WPM:約140
アンジェラ・リー・ダックワース 「成功のカギは、やり抜く力」
WPM:約150
新しい言語を学ぶべき4つの理由
WPM:約160
「与える人」と「奪う人」—あなたはどっち?
WPM:約200
最後に
最後まで読んでくださりありがとうございました。
学習のやり方に正解はないので、部分的にでも取り入れてもらえればうれしいです。
ライセンス表示
この記事は、TED Talksの使用ポリシーを遵守しています。スクリプトや動画タイトルはTED.comで公開されているものとしています。
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