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惰性で生きた今日も愛して

予定がない日、私はヤドカリになる。
家にこもる、ヤドカリになる。

朝起きて、そもそも起きる時間が遅いのだけれど起きて、カーテンを開く。
最近は秋晴れなのか冬晴れなのか、とりあえずとても天気が良くていい気持ちになる。
外出たいな、そんなことを思うけれどまったりしてしまってテレビをつける。
朝ごはんを適当に済ませて、歯を磨く。
ここまではいいのだけれど、化粧+服選びがなんといっても時間がかかってしまう。
用事があって、家を出る時間が決められているならそれに合わせて急ぐことができるのだけれど、何もないとそうもいかずいつまでもだらだらスマホを見て、ゴロゴロしてしまう。
いい天気にしてくれた太陽を差し置いて。

気づけば夕方になっていた、ということは本当によくある。陽が傾き、外はオレンジ色になっている。
あれ、あんなにいい天気だった今日が終わっちゃう。そんな風に思って焦って、何もしてなかった自分に罪悪感でいっぱいになる。

今日は予定があった。1つは行って一瞬で終えてきてもう1つはリスケさせてしまった。
今日はたった2つの軽い予定しかなかったのに、1つしかできなかった。
私にとって電車に乗ることへのハードルが高く、友達と遊びに行くというなら喜んで乗るのだけど、行っても一瞬で終わる自分のためだけの予定なら腰が重く、気も重くなってしまうのだ。
結果的に言うと途中まで向かってリスケをしてもらった。
帰り道は私何やってるんだろう、今日何してたんだろう、と悲しくなった。
何もできない自分が悲しくて、ちゃんと生活してるみんながすごくて偉くて。

罪悪感紛れに自分に新たなミッションを課すかのように夕食でハンバーグを作ることを決意した。
帰り道にスーパーに寄って食材を買う。
スーパーには色んな誘惑があったけど、これ以上自分のこと嫌になりたくなかったから我慢した。

家に帰ってもだれもいないんだな。
そこにあるのは動かないものと、何もできなかった自分。
これから長い夜が待ってるわけだけど何をして過ごそう。
何も考えたくなくて目を閉じても昼に寝てしまった以上、眠れないのは目に見えてる。
何か有意義なことをして過ごしたいけれど、そういって意気込むといらないハードルが上がって達成できなかったらまた落ち込むから気の向くままに過ごそう。

何をしてもしなくても、今日を生きた自分を褒めたい。
罪悪感に対するただの言い訳と気休めにしかならないけれど。
それでもいいから、惰性で生きた今日も愛して。

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