【日刊辛愛媛】超保守王国での総裁選演説会
◎自民党総裁選の地方演説会が18日、松山市の愛媛県民文化会館で開催された。自民党にとって超保守王国の愛媛は演説会にもってこいの地であり、各候補者からはリップサービスが目立った。
自民党、なかんずく旧安倍派にとってはモリカケ問題の舞台となった愛媛には色んな思い入れがあるだろう。そもそも超保守王国の愛媛は自民党の票田であり、長いものに巻かれて現状維持を好む住民気質とマッチしている。
9人の各候補者からは薔薇色の提言があり、そこに愛媛が持ち上げられたら悪い気を起こす聴衆はいなかっただろう。
例えば、
・自身の半分は愛媛
・我が家は愛媛出身の家系
・我が地盤と港町つながりで愛媛の水産業を支えたい
・松山空港の国際線を強化し新幹線を推進する
・日本一のかんきつや水産業・製造業を伸ばし低所得を改善
・防災士数日本一の松山が地方創生の模範
・ブランディングと海外展開で再生したタオルを好例に中小企業を支援
・愛媛から造船立国・日本をつくって中国を凌駕しよう
・愛媛のすごい養殖に倣い予算を組んで全国の漁業を守る
等々。
唯一響いた「ルールを守れない人にルールを守る政治はできない」発言
総裁選も残すところあと1週間、どうやら悲願の総理へ最後の挑戦となった候補者、女性初を目指す安倍政権の後継者、どのみち総理確実な世襲議員の3名に絞られたとの見方が強い。
ただ、決選投票を制してそのうちの一人が総理になった場合、今は亡き元首相に倣い独善的で強権的な政治手法と、敵意まる出しで迷惑な隣人にこそ必要なしたたかな外交が出来ない候補者がいる。しかも、「カネのかからない総裁選」に向け政策パンフレットの郵送を告示の前後を問わず禁止した党選管の通知を唯一無視し、大量のリーフレットを発送した同候補。
「ルールを守れない人にルールを守る政治はできない」と述べたのは、今回の総裁選では上位が見込めず、ふだんの言動に疑問符だらけの候補者。しかし、この言葉が今回の総裁選で一番響き、「政治とカネ」の問題を含めて次の総理に求められる資質の根本であると筆者は強く思っている。
(以下随時追記)