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【私の読書4】点と線

『点と線』松本清張

<あらすじ>

九州博多付近の海岸で発生した、一見完璧に近い動機づけを持つ心中事件。汚職事件にからんだ複雑な背景と、殺害時刻に容疑者は北海道にいたという鉄壁のアリバイの前に立ちすくむ捜査陣……。列車時刻表を駆使したリアリスティックな状況設定で推理小説界に“社会派”の新風を吹きこみ、空前の推理小説ブームを呼んだ秀作。
『点と線』あらすじ紹介より

松本清張の代表作の一つで、この作品のヒットにより社会派推理小説作家の地位が確立されたと言われています。日本の小説界でもインパクトが大きかった事から、「清張以後」という言葉も生まれ、この作品以降 日本の推理小説の作風も大きく変わりました。

時代は1957年。当時はまだ新幹線も開通していないので、いわゆる寝台特急が主流の時代。もちろんインターネット・防犯カメラ等 今の時代当たり前に存在するものが何一つ無い為、警察も現地に赴きひたすら聞き込みをする捜査を続けていきます。

タイトルにある『点と線』は電車の時刻表を指しているのですが、これを使ったトリックは電車が定刻通りに出発・到着する日本ならではの話となっています。

当時の東京駅は現在と同じく、多くの方面(行き先)のホームがあり、
電車が各ホームで行き交う中、松本清張は 2個先のホームに到着している特急を一瞬確認出来る時間帯があるという点に着目し、この小説を書き始めました。
(文章だと分かりにくいと思うので、下記サイトから画像を借用しました)

『松本清張の点と線を歩く』より抜粋
http://www.tokyo-kurenaidan.com/seicho-ten1.htm

あまり書くと小説のネタバレになるので避けようとは思いますが😅
作品自体はロングセラーという事もあり間違いなく面白いです。
文庫本200ページ程なので数日あれば読み終わるボリュームです。
推理小説を普段読まない方も気軽に触れられる作品です。是非ご一読下さいませ😉

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