神保町
神保町は、私が高校時の乗り換えの場所で
帰りたくない時
何か思いつきたい時(この時はインスピレーションなんて言葉も知らなかった)
友達を待っている時
冒険したい時
落ち着きたい時
いろんな時を過ごした。
手持ちの全財産で、スターバックスに行って抹茶フラペチーノを頼んでとなりの席の会話を盗み聞きしたり
古本屋に行き、3秒で飽きて出てきたり
マックで永遠に友達と電話したり
三省堂の向かいの画材屋さんに飾られているスノードームを隅から振ったり
今から考えたら、お金がないなりの遊びが楽しくて、可愛くて、自由でだったなと思う。
昨日、久しぶりに神保町を散策した。
そんなに変わってはいない。
数年しか経っていないから。
でも、見た目だけではない変わらない何かに違和感を感じた
昔は3秒で出ていた古本屋が興味深くて15分は滞在していた。それでも、飽きて出るというのは変わらなかったし
三省堂の向かいの画材にはスノードームはないし、キラキラした可愛い雑貨を見るだけではなく、アート作品や画材を見るようになったいた。それでも、ワクワク感は昔と変わらなかった。
大人になった。
見るものも、興味のあるものも、思いつくものも、
全て、
広がったし、深くなった。
それでも、感情はあの時と何も変わらない。
昔から神保町という町は、
子供の頃から存在する、私の中にいる大人と子供、二人同時に楽しめるのが神保町という町だ。
有名画家の絵はないけど、そこそこ有名な絵はある。
世界堂程は揃っていないけど、私の欲しい文房具はある
三省堂なのに、私か一番欲しい教科書はない
絶対売れそうな雑貨が、奥の方にしまわれている
すっごくオシャレなカフェなのに、外観がださい
そんなところが私の好きな神保町という町だ。
言葉と、音楽と、映画と、アートと。
ちなみにカラオケもカフェもある
これだけ揃っているのに世の人が遊ぶ町といえば新宿や横浜だ。
でもそんなところが神保町という町なんだ。
そんなわたしも、神保町は好きだが、神保町の女にはまだ数十年なりたくない。