【読書メモ】『マスカレード・ホテル』(著:東野圭吾)
USJもいろいろとやるよなぁ、、「マスカレード・シリーズ」は前日端的な外伝もあわせてシリーズは4冊まで出ているとのことですが、個人的には第1作目の『マスカレード・ホテル』が一番印象に残っています(映画版もよい出来だった覚えがあります)。
舞台は都内のとある一流ホテル「コルテシア東京」、そこに刑事が潜入捜査に来るところから物語が始まります。
その捜査の目的は公開されていない“連続殺人事件”。主人公は一組のコンビ、妙齢の男と女。その一人は若き刑事・新田浩介、一人は優秀なフロントクラーク・山岸尚美。
日頃から人を疑う事を仕事としている刑事が常にお客を優先させるサービス業に携われるのか、、最初は何ともバタバタした道行きで、時にお客と喧嘩寸前まで行くような流れなのですが、、
業界は異なれど、二人共に仕事に対する想いは真摯、そんな姿勢が、お互いの仕事に化学変化をももたらしていくような、とある意味で”お仕事小説”的な展開に。最初は反目しあいながらも徐々に、というのも王道で、終盤はニヤニヤしながら読み進めてしまった箇所があったりも。
さて、暴くのか守るのかの違いはありますが、どちらも“人の仮面”と対峙するのは同じだな、といった感じでしょうか。個人的には事件の“伏線”に見事にヤラレマシタ。なるほど「こう来たか!」と、、ホテルならでは。
また個人的には所轄の能勢さんがいい味だなぁ、とも。こんな風に若者を伸ばしていける人になりたいな、なんて風に考えるような年代にもなってしまいました。
ちなみに「コルテシア東京」のモデルになったのは日本橋のロイヤルパークホテルとのこと、ロビーはセットらしいですが、実際にロケにも使用されたそうです。