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呼吸法でプラーナを動かし浄化す
バガヴァッドギーター本読み会38回目
毎週火曜日8:30〜9:00にオンライン開催しています。
今回は27節〜五章の最後29節までです
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科学で解くバガヴァッドギー
この本の著者であるスワミ・ヴィラジェシュワラ大師は、最終的には完全な出家修行者になられていますが、
それまでに科学研究に携わり博士号を取得、医学部で研究、IBMコンピュータ部門に就職(本書の帯の著者紹介より)ということで、
科学的な観点からの読み解きや表現があって面白いです。
ここには私が心に響いたところを書き記しています。共感いただけたらとっても嬉しいです😊
第五章 行為の放棄
1.プラーナヤーマって何?
この回は、プラーナヤーマ(ヨガ呼吸法のこと)で、みんなで盛り上がりました。
プラーナヤーマはヨガの八部門(アシュタンガ・ヨーガ)の中の一つ。
八部門とは、禁戒(しない方が良いこと)、勧戒(した方がいいこと)、座法(アサナ)、調気法(プラーナヤーマ)、制感(感覚のコントロール)、凝念(集中)、静慮(瞑想)、三昧(サマディ)
プラーナヤーマはヨガの呼吸法のことですが、プラーナは単に呼吸を意味するだけではありません。
プラーナは生命エネルギー、生命の活力のこと。その生命エネルギーをコントロールすることが、ヨガの呼吸法、プラーナヤーマなのです。
プラーナの粗雑な現れが呼吸。呼吸は心の働きとも深く関わっています。緊張した時の呼吸はどんな感じですか?ゆったりくつろぎリラックスしている時の呼吸はどうでしょうか?
呼吸は身体と心をつなぐもの。呼吸をコントロールし、自律神経を変え、心に働きかけるもの。
生命エネルギーと活力、というのもうなずけますよね。
プラーナはエネルギー、エネルギーを動かすことが、プラーナヤーマ(ヨガの呼吸法)の本当の意味です。
2.五つのプラーナの働き
私たちは主に五つのプラーナをもち、それぞれに働きがあります。
1.プラーナ気 頭から臍(心臓) エネルギーの補充 心の経験の受容と消費
2.アパーナ気 臍から会陰 老廃物排泄 ネガティブな感情の除去 免疫機能
3.ウダーナ気 臍から頭 成長、意識の進化 熱意、立つ、話す、努力、ポジティブエネルギー
4.サマーナ気 消化の働き 食物、知覚、感情、経験の消化
5.ヴィヤーナ気 身体の隅々まで 循環の役割 他のプラーナの働きを助ける
呼吸というのが、単なるガス交換ではないというところが面白いと思います。
物質的なものだけでなく、精神的なものとも深い関わりがあり、
たとえば「胃が痛い」というのも、胃の消化力が食物だけでなく、精神的な消化もサマーナ気の役割としてある。
何か消化に困るような大きなストレスに直面していないか?と、自分に聞いてみる、というのも良いと思います。
3.呼吸法でプラーナを動かし浄化す
5-27
外界との接触を断ち、眉間に集中し、鼻腔を通るプラーナ気とアパーナ気とを均等にさせる
5-28
諸々の感覚器官と意思と理智との働きを制御し、情欲と恐れと怒りとをなくし、独尊位(モクシャ)のみを求める聖者(ムニ)はまさに解脱している
プラーナはナーディという道管/経絡を使って流れます。
右鼻から背骨の右側がピンガラで、身体を活性化する。
左鼻から背骨の左側がイダーで、身体を沈静化する。
自律神経の働きみたいですね。ピンガラが交感神経、イダーが副交感神経。
そして、背骨の中心にはスシュムナーと言われる道管があると言われ、それはまるで脊髄神経のよう。
吸い込む息はお腹の上で働くプラーナ気、お腹の下で働くアパーナ気を上に上げて吐き出す。
プラーナを右鼻腔ピンガラー(活性化)を吸い、ベースチャクラであるムーラダーラチャクラに持っていき、アパーナ気と融合し、左の鼻腔イダー(鎮静化)より出す。次は逆です。(左吸→右吐)
これを左が先か右が先か?という話題となりました。そして、ナーシカムドラーはいるのか?
左吸から始めると書いているものや聞いたことがあったり、さまざまな意見があり、面白かったです。
ヨガの呼吸法はさまざまなバリエーションがあります。強力に自律神経に働きかけるので、心身への影響力が強く、師匠について実習で教わるのがベストです。
とくに息止め(クンバカ)は、ヨガに慣れないと、かえって害となることもあるので、気をつけましょう。
ヨーガ呼吸法の時には、眉間の中央のアージナー・チャクラに集中させるのは、
ピンガラ、イダー、シュスムナーの三つが合流する場所(ユクタ・トリヴェニ)というのもあります。起始部はムーラダーラチャクラ(ムクタトリヴェニ)
集中しやすい場所として、胸の中央、みぞおち、お臍、そこに手をあてるのも良いと思います。
5-29
調気法の火によってプラーナ気とアパーナ気の不純なものを焼き払い智慧を残すところまで浄化させる。
我はスシュムナー管の中にある智慧の輝きである
神様はすべての生物に平等であることを知っている人は、神様から特別なる好意を期待していない。
意味深い、本質をついたメッセージだと思いました。
次回は六章 静慮による交流です。
由紀子