【理論】品揃えと価格論⑱ 価格の話から始めよう
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新商品戦略は「品揃え」には関係がない
短絡的に売れそうなもの、今取り扱っていない性格の商品を揃えていくと、初めは品揃えが広がったように見えますし、すぐに売上が上がります。
しかし、それは目先でいつもと違う品が売れただけです。コンビニが毎週新商品を出しているのと同じで、毎日来る客に「たまにはこういうのもどうですか?」というアピールにしかなりません。
飲食や食品小売りでも定期的に新商品を出す手法がありますが、これは品揃えそのものに変化を加えるものではありません。
新商品戦略については、コンビニの場合は、商勢圏の狭さや顧客の依存度の高さなどから、ある程度功を得られる手法ではありますが、これは品揃えの強化策でも拡充策でもありません。
コアな品揃えとは別の部分で、売り場の華として「ホット」と「エキサイトメント」を添える手法です。いわゆる「味変」ですね。
実際には目新しさでついで買いをさせる「小銭稼ぎ」にしかなっていない場合も多くあり、さらにそのために本来の品揃えを破壊してしまっている売り場もよく見かけます。
品揃えの強化策は「価格」が要
「品揃えを強化する」とは、来店頻度、購買頻度を増やすことを目的の1つとしています。つまり顧客から圧倒的な支持を得ることです。
そしてこの強さは、顧客以外にも波及して来店客数を増やします。いままで素通りしていた通行人が自店の顧客となります。
業態によっては近所であったり通勤のついででないのに、わざわざ買いに行くような目的店になります。
品揃えでは「価格」という絶対条件をクリアした上で、同じ目的や購買動機でありながら、それぞれの顧客やその時の気分によっては別のものとなる商品の種類を増やしていきます。
価格帯(プライスゾーン)や価格ライン(プライスライン)ごとに、そこに置くべき商品を探すのです。
小売の仕入れの役割とは
プライスポイントの298円で、このぐらいの品質の商品を3~5種類並べたい、などと客目線でほしい商品を決めそれを探しに行くのがバイイング、仕入れです。
単に様々な商品を探してきて、それから仕入れ値に応じて売価を決めるのでは小売りや飲食の仕入れとしての役割を成しているとは言えません。
小売の役割の1つは、顧客に代わって商品を選ぶことです。
自店の顧客が欲しがるであろう価格帯、品質の商品を理解してそれを品揃えの枠に落とし込み、その中であれもこれも、と探して揃えることです。
最終決定権はあくまでそれぞれの顧客にあります。
ですから、その品揃えの中でテイストや雰囲気、使い勝手が少々違う商品は揃えてあげなければなりません。その細かな違いの中から個人の好みや気分で選んで、顧客が自らの意思で買うのです。
商品の大まかなテイストは店のカラーとして統一性を持たせるべきですが、その中で詳細な部分は客に選ばせてあげなければなりません。
それよりも私たちが守るべきものは品質下限・売価上限・プライスポイントといった3つのポイントです。
つづく
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