【読書記録:京橋史織『午前0時の身代金』】
2023年3冊目の読了本、京橋史織さんの『午前0時の身代金』の読書記録です。多少ネタバレ含みます。
昨年から市立図書館で予約していた本書。やっと順番が回ってきました!久々に、一気に読みました。面白かった〜!続きが気になり、昼食を取るのも忘れて読みふけりました。中断したくないほど読みたい作品に出会うのは稀なんですが、とにかく展開のテンポが良くて、読みやすかったです。
本書を知ったきっかけは忘れてしまったのですが、半年以上、書店には足を運んでいないため、おそらく、雑誌『ダ・ヴィンチ』で紹介されていて興味が湧いて、予約したのだろうと思われます。。。貸出まで数ヶ月かかるのだがら、人気の書籍なのでしょうね。そして、借りる頃には予約したことすら忘れている。笑
本書は新潮ミステリー大賞受賞作。著者のことを存じ上げないまま読み始めたので、小説の内容から、てっきり弁護士さんだと思い込んでいました。しかし、プロフィールを拝見する限り、司法関係には携わっていない。。。す、素晴らしいリサーチ力です!
執筆するにあたって、かなり膨大な量を調べ上げていると容易に想像できる作品です。リサーチを含めて作品を仕上げるまで、いったいどれほどの時間を要したのでしょうか。。。
この作品の重要な要素であるクラウドファンディング。これがまさかの使われ方をしていて、著者の着眼点がおもしろいなあと率直に思いました。けれど、ネガティブに捉えがちのわたしは、近い未来に現実で起こり得るのではないかと、恐怖心も抱いてしまいました。
読みながら、どのような結末になるのかと、普段使わない脳みそをフル回転させました。物語に吸い込まれました。この作品は、いくつかの事件が絡みあって、ひとつの事件であるかのように仕上がっています。ゆえに、こいつが犯人か。と思ったら、また別に犯人がいる。
そしてラストは、事件が解決して爽快!になるのかと思いきや、まったく違う読後感を味うことになりました。
読むのが早くない(けど遅くもない)私でも半日程度で読み終えることができました。
ご興味のある方はぜひ読んでみてください!
そして作中に登場する、美里先生の愛読書であるカエサルの「ガリア戦記」。
気になったので今度読んでみようと思います!