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時間の使い方と習慣形成。



|| 15・45・90の法則

「15−45-90の法則」というものを聞いたことがあるでしょうか。
人間の集中力の限界を表した法則を指しています。
15分は高いレベルでの集中力を発揮できる時間。
45分は普通レベル、90分は集中力の限界値だそうです。
学校の授業もこれに倣って時間が設定されているかもしれません。
はたまたサッカーの試合は45分、延長戦になると15分×15分と決まっているのも、ここから来ているのかもしれませんね。
わたしが行っているコーチングの場合は、1セッション最大90分、最短45分です。
    

|| ポモドーロ・テクニック

集中する時間と休憩する時間を交互に取ることで、生産性を高めると言われる「ポモドーロ」もこの集中力の持続時間を考えて作られたもののひとつではないかと考えられます。
ポモドーロとはイタリア語でトマトを意味し、このテクニックを提唱した方が、トマト型のキッチンタイマーを使用していたことから名付けられたそうです。
時間設定は様々用いられているようですが、25分の作業の後、5分間の休憩を取り、4回に1回は15〜30分程度の長めの休憩を挟むという形が一般的。

ちなみに25分という設定なのは、脳内の神経伝達物質のβエンドルフィンが活性化する時間と言われています。
βエンドルフィンとは鎮痛・高揚感・多幸感を司る物質で、ドーパミンに作用するもの。
ドーパミンとはワクワク感、快感、意欲、集中力といった気持ちを起こさせる神経伝達物質です。
 

|| 習慣とは

「継続は力なり」という言葉もあるように、人間というのは習慣によって生きています。
お腹が空いたら食事をするのも、食事をしたら歯を磨くのも、無意識にしている人がほとんどですが、これも立派な習慣。
生きるために必要な習慣もあれば、意図して始める習慣も多いでしょう。
わたしがボディメイクのために糖質制限や筋トレを始めて継続していたり、わたしの友人たちが朝活に取り組んでいるように。
しかし、新たに何か習慣化することはなかなか難しいと思う方が多いのではないでしょうか?
   

|| 習慣が続きにくい理由

例えば早寝早起きを習慣化するとか、ウォーキングを取り入れようといった、新しいことを始めた時。
「3日坊主に終わってしまった!」ということが人生で一度や二度、もしくはそれ以上にありませんか?
わたし自身、何度も運動を習慣にしようとして、挫折を繰り返しました。
しかし、挫折には必ず挫折する要因があるのです。

①時間や量や難易度といった目標設定が高すぎる(アチーブメントゾーンを超えている)
②他人に勧められて始めたこと
③本当に欲しいものではない
④自信がない(失敗体験がある)
⑤知識不足


アチーブメントゾーンとは、最適目標勾配。
つまり、余裕で達成できることでもなく、達成不可能な領域でもなく、少し頑張れば達成できるところを意味します。
目標設定をする際は、この部分を意識することが重要です。
ただし新しい習慣形成においてはこれより下のコンフォートゾーン…余裕で達成できる領域であるほど習慣化しやすくなります。
それがなぜかは、が鍵を握るからです。
    

|| 習慣は脳が鍵を握る

人間の脳の中にはたくさんの生きるために必要な役割が詰まっています。
何となくなら理解している方が多いと思います。
その中でも重要な部分5つを簡単にご紹介します。

①脳幹(反射脳/爬虫類脳):生命維持、潜在意識、本能、反射
②大脳基底核:習慣形成、運動調整
③大脳辺縁系(感情脳/哺乳類脳):感情、潜在意識、扁桃体、海馬体(記憶)
④大脳新皮質(理性脳/人間脳):感情コントロール、知能、言語
⑤前頭前野:意思決定、想像力、右脳(感性)、左脳(理論)

習慣形成を担うのはズバリ「②大脳基底核」です。
しかし、大脳基底核は考える力はないため、既にある当たり前をこなすことは得意ですが、新しく何かを始めるということには向きません。
④⑤の理性や意思決定といった部分が、新しい習慣を考え、計画を立てて、チャレンジしようとします。
しかし新しいことが嫌いな大脳基底核がそれを拒もうとするため、習慣というものはなかなか身につけるのが大変というわけです。
だからこそ、新しいけれど大変ではないレベルの「ちょっとくらいならまぁいいか」と思えるベビーステップから始めることが重要なのです。
 

|| 物足りなさを習慣化する

わたし自身が様々な習慣形成を5年間取り組んできて、最も効果的だった考え方について書いておきたいと思います。
それこそ「15−45-90の法則」を取り入れた、15分習慣というものがひとつ目。
読んで字のごとく15分だけで終わる習慣です。
筋トレでも、読書でも、ブログを書くことでも家事でも何でも良いですが、15分で終了します。
短すぎず、でも長くもない少し物足りなさを感じるくらいの時間がポイントです。

ふたつ目はこの「物足りなさ」を活かした考え方で、今度は時間ではなく量を制限することです。
読書なら10ページだけ、腹筋なら5回だけ、1日の振り返りならテーマは1つだけ。
むしろそれ以上やってはいけないというルールです。
これを最低でも10日続けると、腹筋あと3回なら増やしても苦じゃないし、むしろ物足りないから増やしたいとなる人も多いかもしれません。
 

|| 生活パターン・ルーティンは複数用意

コーチングの中でも習慣形成について扱わせていただくことが多いですが、習慣形成する上でよくある障害のひとつに「繁忙期にこの習慣が崩れて挫折する」というケースです。
イレギュラーに対応できない時に、そのままなし崩し的に習慣が止まってしまうという方がかなり多くいます。
わたし自身も毎日筋トレをしていますが、度々ある東京や大阪での研修の際に、疲れ果てて筋トレどころではなくなり、そのまま継続できなくなることがよくありました。

そもそも生活リズムは何十年も同じでいられるわけがありません。
年齢と共に変わったり、季節で変わったり、色々な変化の中で生きているはずです。
習慣に自分の人生を合わせるのではなく、自分の人生に習慣を合わせるという考え方にしてみることがポイントです。
先程の例で言えば、そもそも繁忙期は回数や頻度や時間帯を変えてしまう。
研修の日は筋トレではなく寝る前のストレッチだけにする。
読書の習慣を今年は試験勉強の時間に変更する。
そんな風に無理をしない習慣形成を取り入れてみるのはいかがでしょうか。
 

|| 最後に

時間管理のマトリックス」「パレートの法則」そして今回は時間と習慣についてお話してきましたが、いかがでしたか?
わたしがコーチングや不動産事業、経営などを教わっている恩師は「習慣を変えれば人生が変わる」と常々言っています。
時間は習慣の集合体とも言えるかもしれません。
あなたの人生がより良くなるために必要な習慣は何でしょうか?
そして、やめるべき習慣は何かありそうですか?

心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる
        ーウィリアム・ジェイムズ

小さいことを積み重ねることが
とんでもない所へ行く
ただ一つの道だと思っています
        ーイチロー

今、この1秒の集積が1日となり
その1日の積み重ねが1週間、1ヶ月、1年となって
気がついたらあれほど高く
手の届かないように見えた山頂に立っていた
というのが私たちの人生のありようなのです
        ー稲盛和夫


〜時間管理を本格的に学びたい方〜
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