声をかけないとずっと正座していた母
山田ゆり
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※文章と音声、どちらでも楽しめます。
おはようございます。
山田ゆりです。
今回は
声をかけないとずっと正座していた母
をお伝えいたします。
よし！走ろう！
私は珍しく走ろうと思った。
そして勢いよく左のひざを上げ、そして足が床についた。
痛っ。
足首に痛みを感じすぐに走るのをやめた。
私は日頃、これといった運動をしていないから
筋肉は落ちて行くばかり。
特に先月までは残業と休日出勤が続き
不規則な食事時間もあって
身体を酷使してしまった。
だから体が瘦せてしまった。
鏡を見ると首のあたりの肉がなくなっている。
「お母さん、ちゃんと歩いてる？
人は足の次に首の筋肉が落ちるんだから。」
二女が心配している。
そうなのか。
首にクリームを塗っているだけではいけないのか。
首のケアには足腰を鍛えればいいんだ。
じゃぁ、走ってみようと思ってこの始末だ。
考えてみれば、準備運動もせずに突然走るのは無謀なことだった。
その日は足首がちょっと痛む感じだったが私は気にも留めていなかった。
しかし、数日後、朝起きて階段を降りようとしたら
いつも通りにトントンと降りられなかった。
ノシノシと一段一段、踏みしめないと左の足首が痛くて痛くて。
やっとの思いで下に降りてきて床に座って足首を確認した。
少し腫れていた。しかも薄っすら赤くなっている。
その後、痛みは少しずつ増していって
足を引きずるような歩き方になり
娘たちに心配された。
左足首が痛くてたまらない。
そう言ったら娘たちに湿布を貼るように言われた。
「それほどでもないよ。」
そんなにおおげさにしなくてもいいと思った。
しかし、痛みがどんどん増してくる。
仕方ない。試しに湿布をしてみよう。
ひんやりした湿布で痛みが緩和された。
痛みの原因の直接的な解決にはなっていないが
湿布っていいもんだと感じた。
私は毎晩、椅子に座ってＰＣを打っている。
長時間椅子に座っていると飽きてくる。
だから時々、座面を一番下まで下げて正座をしてＰＣを打つこともある。
私が小さかった頃は
ひざや足が痛くて正座が出来ないお年寄りが周りには多かった。
還暦を過ぎた私は、お陰様で足腰はなんでもない。
これは健康に産んでくれた母のお陰である。
でもその時は、左足首が痛くて正座が出来ない。
ふと、アルツハイマー型認知症だった頃の
母の姿を思い出した。
認知症初期のころは
「私は何をすればいいか」と一日中、私に聞いてきていた。
しかし、認知症の進行と共に
何をすればいいかと思わなくなり
ただボーっとしているようになった。
その時、母は畳の上にずーっと座っていた。
座布団がそばにあっても
座布団に座るという考えが浮かばないので
畳の上にじかに座っていた。
私が声をかけないとずっと座っている時が多かった。
考えてみればそれは凄いことだったと思う。
85歳で畳の上にずっと正座ができるお年寄りなんて、
そんなにいないと思う。
私の足首は湿布をしたら痛みが和らぎ
2日後には普通に階段を下りられるようになった。
あの痛みは何だったんだろうか。
それにしても、年をとっても正座ができる母は
健康そのものだったのだと
今さらながら感心する。
自分が母の年代に近づいてくるに従い
母は体力的にも凄い人だったんだと思う。
炭酸飲料は絶対飲まなかった母が
認知症になったら普通に飲むようになった。
正座しながら私から差し出された
コップに入った炭酸飲料を嬉しそうに飲んでいた母。
その姿はお猿さんのようで可愛かった。
懐かしい。
やっとまた正座ができるようになった私は
旧宅の居間の畳の上に
ずっと座っている母の姿を思い出していた。
今回は
声をかけないとずっと正座していた母
をお伝えいたしました。
本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。
ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。
山田ゆりでした。
◆◆ kindle出版しました ◆◆
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【わたしだけじゃないんだ】
突然、アルツハイマー型認知症になった同居の実母を介護した、
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◆◆ note有料マガジン ◆◆
【自分のための人生】
https://note.com/tukuda/m/m5b66808db98c
『読むとほっこりする』
『胸にじーんと来ました』
などの感想をいただいています。
◆◆ アファメーション ◆◆
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私は愛されています
大きな愛で包まれています
失敗しても
ご迷惑をおかけしても
どんな時でも
愛されています
.｡*ﾟ+.*.｡.｡*ﾟ+.*.｡ﾟ+..｡*ﾟ+
.｡*ﾟ+.*.｡.｡*ﾟ+.*.｡ﾟ+..｡*ﾟ+
大それたことはしなくてもよい
そこに向かう姿勢が大事
日々忘れない努力をする
.｡*ﾟ+.*.｡.｡*ﾟ+.*.｡ﾟ+..｡*ﾟ+
※文章と音声、どちらでも楽しめます。
おはようございます。
山田ゆりです。
今回は
声をかけないとずっと正座していた母
をお伝えいたします。
よし！走ろう！
私は珍しく走ろうと思った。
そして勢いよく左のひざを上げ、そして足が床についた。
痛っ。
足首に痛みを感じすぐに走るのをやめた。
私は日頃、これといった運動をしていないから
筋肉は落ちて行くばかり。
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そうなのか。
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その日は足首がちょっと痛む感じだったが私は気にも留めていなかった。
しかし、数日後、朝起きて階段を降りようとしたら
いつも通りにトントンと降りられなかった。
ノシノシと一段一段、踏みしめないと左の足首が痛くて痛くて。
やっとの思いで下に降りてきて床に座って足首を確認した。
少し腫れていた。しかも薄っすら赤くなっている。
その後、痛みは少しずつ増していって
足を引きずるような歩き方になり
娘たちに心配された。
左足首が痛くてたまらない。
そう言ったら娘たちに湿布を貼るように言われた。
「それほどでもないよ。」
そんなにおおげさにしなくてもいいと思った。
しかし、痛みがどんどん増してくる。
仕方ない。試しに湿布をしてみよう。
ひんやりした湿布で痛みが緩和された。
痛みの原因の直接的な解決にはなっていないが
湿布っていいもんだと感じた。
私は毎晩、椅子に座ってＰＣを打っている。
長時間椅子に座っていると飽きてくる。
だから時々、座面を一番下まで下げて正座をしてＰＣを打つこともある。
私が小さかった頃は
ひざや足が痛くて正座が出来ないお年寄りが周りには多かった。
還暦を過ぎた私は、お陰様で足腰はなんでもない。
これは健康に産んでくれた母のお陰である。
でもその時は、左足首が痛くて正座が出来ない。
ふと、アルツハイマー型認知症だった頃の
母の姿を思い出した。
認知症初期のころは
「私は何をすればいいか」と一日中、私に聞いてきていた。
しかし、認知症の進行と共に
何をすればいいかと思わなくなり
ただボーっとしているようになった。
その時、母は畳の上にずーっと座っていた。
座布団がそばにあっても
座布団に座るという考えが浮かばないので
畳の上にじかに座っていた。
私が声をかけないとずっと座っている時が多かった。
考えてみればそれは凄いことだったと思う。
85歳で畳の上にずっと正座ができるお年寄りなんて、
そんなにいないと思う。
私の足首は湿布をしたら痛みが和らぎ
2日後には普通に階段を下りられるようになった。
あの痛みは何だったんだろうか。
それにしても、年をとっても正座ができる母は
健康そのものだったのだと
今さらながら感心する。
自分が母の年代に近づいてくるに従い
母は体力的にも凄い人だったんだと思う。
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認知症になったら普通に飲むようになった。
正座しながら私から差し出された
コップに入った炭酸飲料を嬉しそうに飲んでいた母。
その姿はお猿さんのようで可愛かった。
懐かしい。
やっとまた正座ができるようになった私は
旧宅の居間の畳の上に
ずっと座っている母の姿を思い出していた。
今回は
声をかけないとずっと正座していた母
をお伝えいたしました。
本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。
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『胸にじーんと来ました』
などの感想をいただいています。
◆◆ アファメーション ◆◆
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私は愛されています
大きな愛で包まれています
失敗しても
ご迷惑をおかけしても
どんな時でも
愛されています
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大それたことはしなくてもよい
そこに向かう姿勢が大事
日々忘れない努力をする
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