その行動の意味が分からずクサッていた自分が恥ずかしい【音声と文章】
山田ゆり
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※note毎日連続投稿1700日をコミット中! 1664日目。
※聴くだけ・読むだけ・聴きながら読む、
どちらでも数分で楽しめます。
おはようございます。
山田ゆりです。
今回は
その行動の意味が分からずクサッていた自分が恥ずかしい
をお伝えいたします。
「おはようございます!」
のり子は社長室のドアをノックし朝の挨拶をした。
お辞儀をしてすぐに朝の清掃に行こうとしたら社長に呼び止められ、社長の机の前に立った。
机の上には昨夜提出した給料計算の書類が広げられていた。
「えっ!」
のり子は給料計算の書類に貼られた付箋の数を見て、ドキッとした。
そんなに私、間違ったのか?
のり子は大きく落胆した。
「あっ、いや、ちょっと気になる点があっただけです」
「例えばここ。この人はなぜ、この日、休憩がないのですか?」
のり子はその書類を一瞥して
「はい、ここに始業13時となっています。そして、いつも通りの時間で帰られています。だから休憩がゼロなのです。」
「そうか。なるほど~。
それでは、ここはどうですか?」
そのようなやり取りを何度かしていった。
のり子は一つずつお答えする。
社長は頷きながらその付箋をはがしてゆく。
そして全ての付箋がはがされた。
「驚かせてすみません。気になっただけです。代表者として、分かっていたかっただけです。」
給料計算担当ののり子は、給料計算が終わったら、資金繰り表の原資にあたる支払予定表の給料の金額を確定額に変更して、出勤簿と一緒に社長へ提出している。
前社長はほとんど、中身を見ないですぐにOKを下さった。
私に間違いはない。
そう思われているし、のり子もそう思っていた。
一年前に70代の前社長から、50代の社長に変わられた。
現代っ子の社長はPCもスマホも普通に使いこなしている。
エクセルもワードもzoomもできるがずっと営業畑だったから財務のことは素人だった。
前社長から引継ぎを受けることもなく突然社長に就任された現社長は右も左も分からないから何にでも興味を持たれた。
給料計算の仕組みや資金繰り表の意味なども詳しく聞かれた。
納税は、決算の時の一回だけではなく予定納税もしているということも知った。
そして、その内容を知り、社長は新しい仕組みをどんどん作られていった。
就業規則にも着手され、社会保険労務士と顧問契約を交わし、毎月ご指導を受けている。
だからこれまではある意味めくら判だった給料計算は、社長が逐一、一人一人の出勤簿を確認していた。
それは社長がされる仕事ではないとのり子は思う。社長は社長としてするべきことをされたらいいと思う。
だから、給料計算の中を逐一確認されることは、ある意味、自己否定されているとのり子は感じていた。
やればやるほど自己否定が積まれていく。
新社長になられて、のり子はそのフラストレーションが溜まっていた。
その日、たくさんの外した付箋をテーブルの上に重ねて行きながら社長はおっしゃった。
「私が一人一人の出勤簿を見ることは、代表者がする事ではないと自分でも分かっています。
でも、申し訳ないけれど、今は私にさせてください。
私は社長になりたてで右も左も分かりません。いろいろ知りたいんです。
例えば、Aさんは今月62時間残業しています。Bさんは57時間、Cさんは45時間。
もし、ここで労災が起こり、監督署が入った時に、従業員の労働環境はどうだったのかと調べられます。
そして、長時間労働が労災の原因の一つだったということになると、管理者の責任を問われます。
私に来た給料計算の書類の中身を何も見ず、ポンとめくら判を押すことは簡単です。
すると、Aさん、Bさん、Cさんたちの長時間労働を分かっているのは給料計算をしている担当者だけしか知りません。
つまり、何かあった時、給料計算の人に責任がかかってしまう恐れがあります。
それではいけない。労務管理をするものが必要です。
最近、会合の際、A社の労務管理を担当されていたB専務が書類送検されたと聞きました。
社長ではなく、労務管理の人が、です。
わが社は今、その立場の人が決まっていません。
だから、とりあえず、私がやっているのです。」
のり子は社長のお言葉でやっと社長の真意が分かった。
のり子は自分の仕事を疑われているとずっと勘違いをしていた。
自分のやった計算に間違いがないかを調べられていると勘違いをしていたのだ。
しかし、社長の着眼点は違っていた。
出勤簿から従業員の労働環境を読み取っていたのだった。
社長は何でも自分がやってみたいからされているのではなく、労働環境の改善を目的でされていることだった。
のり子は考えが狭かったと反省した。
従業員と経営者の考え方の違いをまた一つ知ることができた。
今回は
その行動の意味が分からずクサッていた自分が恥ずかしい
をお伝えいたしました。
本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。
ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。
山田ゆりでした。
◆◆ アファメーション ◆◆
.。*゚+.*.。.。*゚+.*.。.。*゚+.*.。
私は愛されています
大きな愛で包まれています
失敗しても
ご迷惑をおかけしても
どんな時でも
愛されています
.。*゚+.*.。.。*゚+.*.。゚+..。*゚+
※聴くだけ・読むだけ・聴きながら読む、
どちらでも数分で楽しめます。
おはようございます。
山田ゆりです。
今回は
その行動の意味が分からずクサッていた自分が恥ずかしい
をお伝えいたします。
「おはようございます!」
のり子は社長室のドアをノックし朝の挨拶をした。
お辞儀をしてすぐに朝の清掃に行こうとしたら社長に呼び止められ、社長の机の前に立った。
机の上には昨夜提出した給料計算の書類が広げられていた。
「えっ!」
のり子は給料計算の書類に貼られた付箋の数を見て、ドキッとした。
そんなに私、間違ったのか?
のり子は大きく落胆した。
「あっ、いや、ちょっと気になる点があっただけです」
「例えばここ。この人はなぜ、この日、休憩がないのですか?」
のり子はその書類を一瞥して
「はい、ここに始業13時となっています。そして、いつも通りの時間で帰られています。だから休憩がゼロなのです。」
「そうか。なるほど~。
それでは、ここはどうですか?」
そのようなやり取りを何度かしていった。
のり子は一つずつお答えする。
社長は頷きながらその付箋をはがしてゆく。
そして全ての付箋がはがされた。
「驚かせてすみません。気になっただけです。代表者として、分かっていたかっただけです。」
給料計算担当ののり子は、給料計算が終わったら、資金繰り表の原資にあたる支払予定表の給料の金額を確定額に変更して、出勤簿と一緒に社長へ提出している。
前社長はほとんど、中身を見ないですぐにOKを下さった。
私に間違いはない。
そう思われているし、のり子もそう思っていた。
一年前に70代の前社長から、50代の社長に変わられた。
現代っ子の社長はPCもスマホも普通に使いこなしている。
エクセルもワードもzoomもできるがずっと営業畑だったから財務のことは素人だった。
前社長から引継ぎを受けることもなく突然社長に就任された現社長は右も左も分からないから何にでも興味を持たれた。
給料計算の仕組みや資金繰り表の意味なども詳しく聞かれた。
納税は、決算の時の一回だけではなく予定納税もしているということも知った。
そして、その内容を知り、社長は新しい仕組みをどんどん作られていった。
就業規則にも着手され、社会保険労務士と顧問契約を交わし、毎月ご指導を受けている。
だからこれまではある意味めくら判だった給料計算は、社長が逐一、一人一人の出勤簿を確認していた。
それは社長がされる仕事ではないとのり子は思う。社長は社長としてするべきことをされたらいいと思う。
だから、給料計算の中を逐一確認されることは、ある意味、自己否定されているとのり子は感じていた。
やればやるほど自己否定が積まれていく。
新社長になられて、のり子はそのフラストレーションが溜まっていた。
その日、たくさんの外した付箋をテーブルの上に重ねて行きながら社長はおっしゃった。
「私が一人一人の出勤簿を見ることは、代表者がする事ではないと自分でも分かっています。
でも、申し訳ないけれど、今は私にさせてください。
私は社長になりたてで右も左も分かりません。いろいろ知りたいんです。
例えば、Aさんは今月62時間残業しています。Bさんは57時間、Cさんは45時間。
もし、ここで労災が起こり、監督署が入った時に、従業員の労働環境はどうだったのかと調べられます。
そして、長時間労働が労災の原因の一つだったということになると、管理者の責任を問われます。
私に来た給料計算の書類の中身を何も見ず、ポンとめくら判を押すことは簡単です。
すると、Aさん、Bさん、Cさんたちの長時間労働を分かっているのは給料計算をしている担当者だけしか知りません。
つまり、何かあった時、給料計算の人に責任がかかってしまう恐れがあります。
それではいけない。労務管理をするものが必要です。
最近、会合の際、A社の労務管理を担当されていたB専務が書類送検されたと聞きました。
社長ではなく、労務管理の人が、です。
わが社は今、その立場の人が決まっていません。
だから、とりあえず、私がやっているのです。」
のり子は社長のお言葉でやっと社長の真意が分かった。
のり子は自分の仕事を疑われているとずっと勘違いをしていた。
自分のやった計算に間違いがないかを調べられていると勘違いをしていたのだ。
しかし、社長の着眼点は違っていた。
出勤簿から従業員の労働環境を読み取っていたのだった。
社長は何でも自分がやってみたいからされているのではなく、労働環境の改善を目的でされていることだった。
のり子は考えが狭かったと反省した。
従業員と経営者の考え方の違いをまた一つ知ることができた。
今回は
その行動の意味が分からずクサッていた自分が恥ずかしい
をお伝えいたしました。
本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。
ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。
山田ゆりでした。
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