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心が折れそうな仕事【音声と文章】

山田ゆり
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あのメロディが頭の中から離れない。
そしてそれは少しの小節で切れ
また同じメロディが繰り返される。


数秒間の音楽が何度も何度も繰り返される。
踊りをやめることを許されないバレリーナのように。



インボイス制度が始まり、困ったことが起きてきた。
それは毎月こちらからインボイスを請求しなければいけない企業があるから。

今の世の中、ネットで何でも済みそうだがその企業のある支払に関しては、今のところ、電話請求をするしかないのだ。


しかもその電話はフリーダイヤルではなく、数分に数円料金がかかりますという自動音声が流れる。

そして一番困るのは電話に出てくれない事。
「ただいま電話が込み合っています。このまましばらくお待ちいただくか電話をおかけ直しください。」の言葉が、音楽の切れ目で流れる。



受話器を持ち、ナンバーディスプレイの時間と金額が動くのを苦虫をつぶすような顔で眺め、じっと待つ。


電話を切ろうとするが、ここまで待ったのだからもはや出るかもしれない。そう思いもう少し待ってみる。


しかし、電話料金が3桁に上がってもまだ出ない。
そして、あきらめて電話を切る。



数時間後に気持ちを切り替えてまた電話をかけてみる。
しかし、同じように軽やかな音楽を鑑賞しているだけである。


音楽鑑賞に毎回お金をかけているようなものだ。
それなら自分の好きな音楽にしてほしい。
あたり障りのない曲を強制的に聞かされて、何か洗脳されてしまいそう。




今日も電話は繋がらなかった。



翌日、時間を見計らって電話をしてみる。
しかし、やはり出ない。


たくさんの労力と電話料金をかけて、
やっと一枚のインボイスを請求できるのはいつも数日後だった。
時によっては一週間以上かかった時もある。


短気な方だったら、苦情の一つも言ってしまうだろう。

でものり子はそうは思わない。
やっと出た電話先の方の声を聞くと、気の毒になるのだ。


電話でしか対応できないやり方にしている経営のトップの責任なのに、
お客様の怒りは電話に出た人にぶつけられる。



これに似たような仕事をしている友人から仕事の大変さを聞いているのり子は、電話に出た人に苦情なんて言う気はない。

電話にすぐに出られないのならせめてフリーダイヤルにしてほしいものだ。


このような心が折れそうな仕事こそ
機械に代わってほしいものだ。







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心が折れそうな仕事

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山田ゆり
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