蝋梅が香る

蝋梅が咲き始めたと聞いて、少し早いかと思ったが出かけてみた。山は久しぶりだ。
母の容体も落ち着いてくれている。何かあったら、すぐに引き返せばいいのだから、と思いながら出かけた。
冬の登山道は案外明るい。葉を落とした木々の間からは、夏には見えないような遠くの景色まで見える。

1時間ほどゆるやかに登ると山頂に着いた。ぱっと視界が開け、遠くの山々が目に飛び込んでくる。眼下には市街地がキラキラ広がっている。たまらない瞬間だ。
そして、山頂には、ロウバイが咲き始めていた。全体としては２分から3分咲きといったところだろうか。このところの冬の山歩きでは見られなかった、明るい色彩。

真ん中が赤い和蝋梅

やさしい黄色の素心蝋梅

花が少ないこの時期に咲くロウバイ、甘い香りとやさしい黄色に包まれて、気持ちが浮き立ってくる。新しい年を迎えて、もう半月。暖かい春は着実に近づいているのかな。