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トイレの中で考える~教え魔さんたちとのつきあい方

すみませんがかなり尾籠な話になります
排便のやり方についての話をします

非常にすばらしいことに
トイレの中には「知ったかぶり」も「教えたがり」もいません
これはなかなかレアな状況です

両親があなたをおまるに座らせ
「しーしーよ しーしー そうそう つぎはうんうん
 はい よくできました」
ぐらいはあったでしょう

でも状況と状態に応じた具体的で詳細な排便の方法は
すべてあなた自身が発見し習得してきたはずです

トイレに行きべきタイミングとか
力む強さと持続時間とか

1発目が完了した段階でこのままトイレを出るか
あるいは2発目までねばるかの判断なんてどうですか
肛門、括約筋から感じるニュアンス
排泄物が直腸へ移動する感覚
そんな多くの情報からあなたは総合的に判断しています

その判断の方法を誰も教えてくれませんでした
どんな本にも書いてありませんでした
そもそも言語化文字化ができません
あなたの体の中からの微妙な感覚がすべてです

これは「排便」だけではなく
食べる・走る・寝る でも本来は同じはずなのですが
「あなたが食べるべき10の食品」
「美しい最高の走りのフォーム」
「絶対に手に入れたい究極の快眠」
みたいな本やテレビ番組や動画が氾濫し
情報があふれまくっているので
ついつい影響をうけがちです

スーパーで買い物していたあなたは
ふと目に入ったブロッコリーが食べたくなる
でもそこであなたは考えてしまう
「私の体が葉酸やミネラルを欲しがっているようだ」
あららまた余計なレッテルを貼ってしまいましたね
「決めた、これから毎日ブロッコリーを食べるぞ」
そして人にも教えるのでしょう
「ねえ君、毎日ブロッコリーを食べるといいよ」
ほらね知ったかぶりの教えたがり病がまたでてきた

トイレで快便だったとしても
「昨日食物繊維をたくさん摂ったのが良かった」とか
「朝の運動が効果的だった」とか
すぐ見栄えの良い原因にとびつきたがる
そしてそういう見栄えの良い原因なら
人に教えることができます
得意げに上から目線で恩着せがましく
誰かに教えてあげられるわけです

とにかく邪魔なのは
「知ったかぶり」「教えたがり」
そして「レッテル貼り」です

自分のイライラの鎮め方
絶望感からの脱出法
相手の気持ちのくみ取り方
怒り狂う人間への対処
幼い子供とのつきあい方
その他仕事だろうが恋愛だろうが
あなたが直面するすべての状況において
答は本の中にもスピリチュアルなセミナーにも
SNSにもNoteにも絶対にありません
では答はどこにあるかというと
邪魔な大量のレッテルを
ポンポンポンとすべて消してみると
答が自分の中にとっくにあったり
あるいはあなたが対応に苦慮していた当の相手の
言葉の中にあったり
そんな感じでしょうか実際のところは

トイレの中でもう一度考えてみましょう
本当に必要な事を
あなたが誰かに教えることはできません
あなたが誰にも教わらなかったように
本当に必要な救いを
あなたが不幸な誰かに与えることはできません
あなたが誰からもそれを与えられなかったように

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