サポーターは「クレーマー化したコアファン」になってはならない
これは、キングコングの西野さんの言葉だ。
コアファンの暴走がその業界を潰してしまうという話の中で出てきたものだけど、深く考えさせられるテーマでもある。
今年は、Jリーグが生まれて30年という節目のシーズン。
この節目の今だからこそ、応援の在り方、ファン・サポーターの在り方について考えてみたいと思う。
(タイトルの写真は、先日の天皇杯2回戦 浦和レッズvs福島ユナイテッドFC戦 @駒場スタジアムのものです)
繰り返される一部サポーターによるルール破り
また、このようなニュースが流れた。
場内アナウンスで何度も注意されているのに、禁止されている声出し応援を続ける一部のサポーター。
実際に現地に行っていなかったので詳細はわからない。
しかしスカパーの中継の中でも、たしかに声は聞こえていたし、現地の動画もネット上には出ている。
繰り返される一部のサポーターによる、ルール破り。
なぜ、それが起きるのか。どうしたらなくなるのだろうか。
これまでも声出し応援やルールを守ることの大切さについて、何度も書いてきた。
試合中の声出し応援は、ここ数試合のものではない。
以前から行われていて、ずっと改善されていないことだ。
スタジアムにいる人の多くはわかっているし、クラブとしても、毎試合、試合後にアンケートを取っているので絶対に把握はしている事象。
しかし一向になくなる気配はなく、クラブ側からもそれを対策しているようには見えていない。
サポーターが集まる掲示板やSNSなどでも、この声出し行為に対して否定的な意見が多い。
もちろん、中には、海外ではすでにチャントを歌っているからいいだとか、代表戦でも歌っていたからいい、実証実験がスタートしているからいいなど、声出し応援を擁護をする声もあったりする。
サッカーは少し悪ぶった方がいい。ルールを守ること自体が、カッコ悪いみたいな考え方の人もいる。
でもね。
スタジアムは、治外法権の場所じゃない。
Jリーグのスタジアムは、多くの人が互いにルールを守り合って、安全に試合を観戦する場所。
30年という時間をかけて、たくさんの人が作り上げてきた尊い場所だ。
誰よりも熱く応援しているオレたちがいちばん偉いし特別な存在なんだ。自分たちの方が正しいからという理屈を勝手に作り、それを盾にして自分たちを正当化し、周りが見えなくなってしまうことは、本当に危ないことだ。
クラブ側は、毅然とした態度を取るべき
サポーター内での自浄努力で解決すべき問題という意見もあると思う。たしかにそうかもしれないけれど、関係性がないもの同士の中で解決を図る場合に、大きなトラブルが起こる可能性もある。
そう考えると、運営側が対応しなくてはならないものである。目の前の事象だけでなく、その事象がどのような影響を与えるのかまで、しっかりと判断しなくてはならない。
ルールを守れないクラブでプレーをしたいと思う選手がいるのか?
未来のサポーターである子供たちが観戦に来たいと思うのか?
スポンサー企業のイメージを下げてしまっていないのか?
短期的だけでなく中長期的にクラブに不利益を与えてしまう行為になっていないかをしっかりと考え、クラブ側から守れない人に注意をし、もし注意を受け入れないのであれば毅然とした対応を取ることが重要になってくる。
冒頭にも少し書いたけれど、「コアファンの暴走」について、先日、キングコングの西野さんがこのようなことを書いていた。
(別の業界についての話だけど、サッカークラブにあてはまることも多い)
コアファンは、自分たちでは良かれと思ってやっているのでクレーマーになっている自覚がない。
そして、そのクレーマー化したコアファンを運営側が大切にすればするほど、周りがどんどん離れていくということらしい。
深く考えさせられる内容だ。
実証実験は進んでいる
個人的には、浦和レッズサポーターは世界一のサポーターだと思っている。
感動的なビジュアルサポートもそうだし、状況に合わせて多彩に変化する拍手など、制限された中でも世界に誇れる素晴らしい応援ができている。
今月からJリーグ側でも実証実験がスタートしていて、その結果もかなりいいらしい。
段階的に人数も拡大していくそうで、もう少しすれば声を出しての応援ができるようになるはず。
だから・・・
お願いだからルールを守ろうよ。
クラブにとって、なにが1番いいのかを考えようよ。
それがいちばん、格好いい姿なのだから。
(雨の中の名古屋戦。最高のサポートだったよね)
★続きは、こちらに書いています。
(ルールを守った素晴らしいサポートとスタジアムから離れてしまった観客)
こちらのマガジンでは、熱狂のスタジアムをつくるためのファンの大切さを書き綴っています。
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