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1140種類のおむすびをガチリポートしてきて辿り着いた最強の具は「すじこ」

【1142むすび】
《連続1335日目!》福の蔵(恵比寿)すじこ



1年前に1000日間連続のおむすびの食リポートを達成し、そこからさらに積み上げたおむすびレポートを合わせると、1140を超える数になった。

コンビニおむすび禁止、手作り禁止、同じ店や同じチェーンでの同一種類のおむすび禁止というストイックなルールもあったので、単純に1140種類のおむすびを食べて、そのすべてをリポートしてきたということになる。


おむすび。


誰もが親しみを持っている和のアイデンティティフードとも言える存在だ。
日本に稲作が伝来した頃から食べられていたとも言われているおむすび。

そのおむすびの今を、ひとつの舌で食べて、同じ目線を持って記録することは、とても貴重なことだと思う。

また、その記録を後世にも残していったり、世界に伝えることで日本の食文化にも貢献ができるはず!


実は心の奥ではそんな熱き想いを持って、日々おむすびをリポートしていたりもする。



この先を少し考えてみた。

おむすびというテーマで多くの人や地域などとつながりを作ることもできるし、以前企画したおむすびビール「和musubi」みたいにおむすびに関連した商品を考えることもできるだろう。

さらには、学術的におむすびを文化として考えていくこともできるし、最高にうまいおむすびを見つけ、そのうまさを定義していくこともできるかもしれない。


おむすびの可能性は無限なのだ。


もちろん、おむすびを美味しく食べるための具材も考えていきたいところ。

これまでも鮭だったり、焼きおむすびをテーマに具材を深掘りをしてきた。
その中でも、おむすびのために存在しているのではと思うくらい相性のいい具材に辿り着いた。
いや、最強具材といっていいかもしれない。


それが…

「すじこ」である。




日本の食卓で馴染みの深い食材のひとつともいえる鮭。
その鮭の卵(卵巣)には、大きく2つの食べ方がある。
それが、いくらとすじこだ。

この2つ、似ているようでちょっと違う。

いくらはお寿司などでも高級ネタとして扱われるいわゆる花形食材。プチプチっとした食感から弾ける旨味。
海鮮丼とかでも、いくらが少し乗っかっているだけでもテンションが上がってしまう。

それに比べて、すじこはかなり地味な存在である。
塩気も強いし、食感もねっとりした感じだ。

同じ鮭の卵なのに、どうしてここまで違うのだろう。


こちらの記事によると、いくらとすじこには大きな差があるらしい。

それは価格だ。



なんと1キロあたりの価格が倍以上違うとのこと。

過去にはすじこの方が生産量が多かったけれど、いくらに逆転され、今では大きく離されているらしいのだ。



こちらの記事によると2017年の国内生産量はいくら3130トンに対して、すじこがなんと50トンしかなかったとのこと。 
つまり、いくらが全体の98.5%を占めていて、すじこはわずか1.5%しか生産されていないのである。




実は、すじこは大ピンチなのである。



では、なぜこの「すじこ」をおむすび最強具材として推しているのか。


それは、すじこのウィークポイントにされている塩気の濃さや粘りのある食感。

これが、おむすびの具材にしたときに、とんでもない強みに変わっていくからである。


まずは論より証拠。
なぜ最強具材なのかも含めリポートしていきたい。




リニューアルされた恵比寿ガーデンスポット。
以前三越があったビルの地下にできたのが新潟の酒造「お福酒造」が運営する福の蔵だ。


コンセプトは「新潟県長岡の日本酒を恵比寿で味わう」




このお店は、お福酒造のお酒が買えるショップゾーンと、そのお酒や美味しい料理が食べられるカウンターがある。

そして、ランチ時にはそのカウンターでおむすびを結んでくれて提供をしてくれるらしいのだ。



おむすびを2個選べるセット。


この中で選んだ具材は、そう。

最強具材に推したい「すじこ」である。



目の前で握ってくれた、結びたて熱々のおむすび!



宝石のルビーのごとく、艶々に輝くつぶつぶ。
真っ白なお米は、新潟県南魚沼産のブランド米「雪椿」。

この組み合わせ。
美しすぎる、美しすぎるのよ。


いつまでも眺めていたいけれど、食べたい気持ちもある。
もう、かじりつきますよ。

ガブッ!



うっひゃあ!

なんと、中からさらにたっぷりのすじこが出てきた。
なんと上と中の2段重ねすじこになっている。

これが、また最高なのよ。

結びたてなので、口の中でほろっとお米がほぐれる。
さすが、新潟のブランド米「雪椿」。しっかりとした甘さがある。
そのお米の甘さに、すじこのねったりとした食感と塩味が絡みつく。

おむすびの中に隠れていたすじこの方もいい。
ほどよく、ごはんの熱で温められていて、それがお米にぴったりくっつき旨さが増幅していくように感じる。

このおむすびとの一体感は、いくらでは出せないかもしれない。
もちろん、お鮨で食べてもこの感じにはならないだろう。



世の中には、いろいろと美味しいおむすびの具材がある。ただ、そのほとんどが具材単品で食べても美味しいし、他の食べ方をしたほう美味しい場合もある。
その点、すじこはおむすびにして食べるのがいちばんその良さを生かし、美味しさを引き出せるのだ。


1140種類ものおむすびをリポートしてきて辿り着いた最強の具「すじこ」
ぜひ、みなさんもそのおむすびとの相性の良さを味わってみてくださいね。


ご馳走たまでした!





そろそろ、全国の最強おむすびランキングづくりに着手しようかな。



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