なんであの人は会社を辞めたのか?教育とビジネスのもったいない共通課題
こんにちは。
今回のテーマは、教育のある課題から考察を得た内容について、組織課題の観点で考察を深めていきます。
■教育のアップデートに対応できない教師と親
先日、教育系の某出版社の方と打ち合わせをしていたときのお話です。
「教育界でも人のアップデートが課題になっている」とのことでした。
聞けば、
「子供たちの教育内容は定期的に見直され、どんどんアップデートがなされている。ところが、肝心の、それを提供する教師がアップデートされていない。これではせっかく進化した教育コンテンツも人も、価値をなさない」とのことでした。
私はこれを聞いて、この問題はどの世界でも起きていることだなと察しました。
教育では、教師だけでなく、親についても同じことが言えます。
子供たちの教科書に興味も示さない親が、
意味不明な親の権威をもって、
時代錯誤のやり方で、
子供たちの創造性を奪っていく。。。
それは、ビジネスの世界でもまったく同じことが言えるでしょう。
上司、つまり、人を育てる側の頭の中がアップデートしていないことが、あらゆる「ヒト」の問題の本質なのではないかと。
■会社を去る理由は案外、単純
厚生労働省の調査によると、退職をする理由のトップ3は、
ということです。
私は実際、転職を5回しています。そして、企業を42歳のときにしました。
そして私の友人、知人にも、転職や独立をしている人はたくさんいるのですが、彼らは上記の「退職理由」を裏付けるような、本音を一様に持っています。
それは一言で言えば、「上司、つまり会社にガッカリした」
という理由です。
もう少し踏み込んで言うなら、
「上司に、自分の価値を『こんなもんだろう』と決められてしまった」という理由です。
こうなると、評価の公平性うんぬんの前に、「そんな評価をする上司が、いる組織」自体に、ガッカリするものです。
「この先、ここに自分の居場所はないな」と、あきらめるようになるのです。
実際、会社がこれからの経営を担ってほしい、35歳以上にかぎってみると、上記の退職理由は、1位と2位が入れ替わります。
つまり、中堅クラスの社員の退職理由の1位は、
「やりがい・達成感を感じない」となるのです。
■退職の原因は、上司つまり会社にあることも多い
子供の教育内容がアップデートされているのに、教師や親がアップデートされていない。
教育界の問題は、そのままビジネスに共通します。
子供の成長に対応できず、わが子の創造性を奪う親。
教育スラングでは「毒親」と呼ばれています。
部下がアップデートされているのに、昔のまま基準でしか部下を見ない上司。
エコノミーのスラングでは、こうした「毒上司」がやはりいるようです。
多くのケースで、上司は部下を決めつけがちです。
でも、部下が変化・成長するのであれば、それに応じて上司も変化・成長すべきではないでしょうか?
■もったいない事例を生まないために
部下がアップデートされれば、その部下をコントロールする上司もアップデートが必要です。
よく、「私にアップデートは必要ない。でも、部下には必要だ」という人がいます。
でもこの態度は、組織の問題を、個人になすり付ける、狡猾な逃げです。
これは、個人の問題ではなく、組織の問題だと私は思います。
成長した部下を「くせ者になった」と扱うのか、
「そうか、彼/彼女は昔とは違う。自分も見方をあらためよう」と扱うのか。
組織や上司自身の成熟度が問われます。
上司自身のアップデートを行いましょう。毒上司にならないために。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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