【書評】読みたいことを、書けばいい。/田中 泰延/ダイヤモンド社
読みたいことを、書けばいい。/田中 泰延/ダイヤモンド社
書評をやっていく中で、自分の中でとても響いた一冊となった。
読む前と読んだ後で、書いているスタイルもだいぶ変わったと思う。
ここんとこ4〜5冊くらいは本書を読んでから書いたもの。
本書の中で語られているのは、
書くときの考え方
である。
改めて、自分が何で書評やってんの?っていうことを考えさせられて、そこから肩の力も抜け、シンプルに思ったことを書くことが、自分にとってハッピーで、そのために書こう。という結論に至った。
自分としては、もともとは読書の理解をアウトプットすることで自分にとってプラスに働くと考えたから、書評をスタートした。
自分ごとに考えて自分のフィールドに転用していくことで、読んだ本で養われた物事に対する考え方が、ラグビーにもその他の何事にも転用できると感じる。
そんなことを、スポーツ界に広めていきたいとか、スポーツ選手を目指す子ども達の教育のためにとか、色々派生させて考えるようになってから、
何だかわからないけど誰かに向けて書き始めたような気がする。
自分なりに、人が読みやすそうなフォーマットを作ってみたり、その型にはめて書いているとちょっと窮屈にも感じたりもして、
あれ、これって誰のために書いてるんだ?
ってなってた時にこの本に出会えてよかった。
書かされた文章を誰が読みたいんだよ。
ということですわ。
この書評は、自分が読んだ本の理解をより深めるために、自分のために書いているだけであるから、自分が読みやすければそれでいい。
人からの承認欲求を満たすのに「書く」は割に合わない。
そのことに気付かされて書いてから、めちゃくちゃ気持ちが楽だし、めっちゃ仲の良い友達に
「この本読んだら、こう感じたんだ〜」
ってカフェで楽しく話している感覚で理解を深めている実感がある。
しかも自分の場合、別に誰かに頼まれて書き始めたわけでもない。
誰かに頼まれて書く場合は、しっかりその文章の読まれるターゲットと目的は明確にして、そのために書けばいい。
自分のために書いて、それが結果として人のためになればいい。自分と他人とが繋がる瞬間だ。
本書の中で印象的な言葉がある。
「自分がおもしろがれることが、結果として誰かの役に立つ、それを証明したい」
自分のLIKEと誰かのNEEDが重なるときほど興奮することはないよな。
なら、自分が読みたいことを書けばいいのだ。
本書の中では、著者の語る、書き方のコツなどもたくさん紹介されているが、一番心に残ったことが、それである。
アスリート×書評、1月から始めて半年。
ここまでで30冊。
折り返し地点でひとつ転機となりそうな一冊だった。