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【読書記録】鵼の碑

2023年118冊目。

予告から刊行まで17年経ってますが、間にスピンオフの『百鬼夜行 陽』と『今昔百鬼拾遺』が挟まってますのでそこまで久しぶりではないですね。百鬼夜行シリーズは版元が変わると発表がありましたが、『百鬼夜行 陽』が文藝春秋から出ただけで結局講談社からでましたね。(『今昔百鬼拾遺』は講談社、KADOKAWA、新潮社の横断出版)

「蛇」「虎」「貍」「猨」「鵺」の五パートに分かれていて、視点がそれぞれ異なることと、複数の事件が同時並行で進むので全体の把握が難しいです。これは鵼の得体の知れなさを表すためにワザとやっているので仕方ないですね。

今回はこれまでになく『巷説百物語』シリーズとの関連が強く出ていて興奮しました。時系列だけでなく直接交わったと言っていいと思います。

憑き物落としのシーン、わざわざ日光までその衣装持ってきてたんかと思って笑ってしまいました。

緑川さん、いいキャラなので再登場を期待したいですね。

今回は各々のキャラに憑いたのはパーツで、全体として鵼が立ち上がる仕掛けなので、一人に鵼が憑くわけではないのでカタルシスという面ではちょっと弱かったかもしれません。

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