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園芸新世代の「珍奇植物」

 今、感度の高いライフスタイルを送る人たちの間で、多肉植物の次にブームなのが、「珍奇植物(ビザールプランツ)」と呼ばれる不思議な形状の希少植物たち。

 香川県高松市の藤岡昭吾さん(40)が育成する珍しい品種のアガベやサボテン、根や茎が塊状になる塊根植物などが全国的に注目を集め、1株数万円の個体も堅調な売れ行きを示している。

 藤岡さんの本業は3代続く花農家。6年前に畳一畳分のスペースで、種子から珍奇植物を育て始めた。現在は30種ほど約1万株の個体をハウスで管理しているが、そのうち販売可能な植物はわずか1〜2割程度だ。香川の気候に対して珍奇植物の成長が遅く、商品化までに2〜5年ほどの生育期間を要するという。

 新たな園芸スタイルである珍奇植物ブームは、情報のやり取りや販路の主流がインターネットであることが特徴。『CHUBBY PLANTS(チャービープランツ)』の屋号で活動する藤岡さんの取り組みも、植物の写真を載せたインスタグラムから広まったもの。毎日のようにSNSを更新し、オークションサイトへの出品前には動画で商品紹介を行っている。

 珍奇植物をひとつ手に入れると愛着が湧き、鉢とのバランス、寄植え、理想的なプロポーションの個体を追求するなど、コレクターになる人も少なくない。

 「日本でブームになる品種は流動的です。流通量が増えると市場価格が落ちるので、これから人気になる品種を見抜く先見性も必要。世界中のサイトで新たな種や親株を探すのが日課なんですよ」と話す。


 インターネット通販のほか直売にも対応。直販はインスタグラムのダイレクトメッセージから問い合わせを。

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