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自分の価値を信じられない人間は周りを不幸にする

私は長らく
「自分には価値がない」と強烈に信じ込んでいる
いわゆる
「超・自己肯定感の低い人」と
共に暮らしてきた。

その相手は
希死念慮も強く
何かうまくいかないことや落ち込んだりすると
「自分なんか消えてなくなってしまいたい」
と口にすることもしばしばだった。

そんな言葉を聞くたびに
「そんなことはない。あなたの人としての素晴らしさや価値は誰よりも私が認めているし,もっと自信を持って欲しい」
というようなことを必死に訴え続け
騙し騙しなんとか日常生活を維持するという
今考えれば
狂ったような生活をしていた。

自分は無価値だ と信じている人の特徴

ありのままの自分や
自分の価値を認められない人は
自分の価値を
誰が見ても分かりやすい
外的なモノによって証明しようとする。

テストの点数や収入のように
数値化できるもの
学歴や職業,仕事の結果など
人によってもいろいろ。

特定の何かをしている自分
結果を出している自分
褒められている自分

そういう自分でなければ
「私には価値がない」
と本気で信じている。

だから
そういう自分であろうとすることに
生きる意味を求め
文字通り 命がけで
自分の持ちうる全エネルギーを注いで生きている。

こういう生き方をしている人は
一見とても魅力的に見える。

常人にはおおよそできぬようなことを
努力し続けて
目標を達成していく
そのパワーには凄まじいものがある。

だからそんな姿を見た周囲は
本人の「目標」をなんとか応援してあげたい
と思うようになる。

誰かの役に立てる喜びというのは
幸福感そのものだ。

だからこういう人の周りには自然と
「助けてあげたい」「力になりたい」
と思う人たちがたくさん集まってくる。


どこまでいっても救われない

でも残念ながら
当の本人が自身の本質的な課題に気づかない限り
仮に努力して望むものが手に入ったとしても
今度は
自分が手に入れた結果を
失ってしまったらどうしよう
という恐怖に支配されることになる。

だから今度は
どこまでいっても
失う恐怖に怯えながら
永遠に満たされず
自分の首を絞め続けながら生きていくことになる。

そういう生き方を続けることで
本人が本当に命を落としてしまう場合もあるし
仮にそうでなかったとしても
最終的には
手を差し伸べようとしてくれていた人たちを
様々な形で傷つけることになる。

私自身も
何とか救ってあげたいと
必死でサポートし続けた結果
自分の無力さを嫌というほど味わい
「こんな自分は何の役にも立たない。いっそこの世から消えてしまいたい」
と考えるようになった。


巻き込まれないためには?

自分が無価値であることを信じきっている人間は

手を差し伸べてくれる人を巻き込んで
相手にも同じように
「自分には価値がない」
と思わせてしまうほどのパワーを持っている。

そうやって無意識に
相手の価値をおとしめて
相対的な自分の価値を上げようとするのだ。

不幸な人は
自分よりももっと不幸な人を作り出して
幸福感を得ようとする
ということを忘れてはいけない。

もし
自分の周囲にこういうタイプの人がいたならば
そっと距離を置いて
あまり関わり合わないことをおすすめしたい。

身近な人であればあるほど
こちらの善意はあっという間に吸い取られ
どんどんと自分が不幸になっていくかもしれないからだ。


支援者が抱える問題

こういう人に惹かれ
踏み込んだ関わり方をしたくなる人は
過去の私も含めて
その人自身もまた
「自己肯定感の低い人」
であることが多い。

自分に自信がないので
「困っている人を助けること」
で自分の価値をあげたくなるのだ。

今思い出してみても
私がどん底にいた頃
自分の幸せは全て
「相手次第」で決まっていた。

相手が喜んでくれたら幸せ。
相手の役に立てたら幸せ。

もしも

『全日本 他人軸太さコンクール』

なるものがあったら
(軸だから太さ,でいいんだろうか…)

当時の私は
ぶっちぎりで金賞・優勝を飾れたんじゃないか
と思う(笑)


親子関係でも同じこと

自分の幸せを
自分の外側にあるものに求める限り
絶対に幸せにはなれない。

これは親子関係でも同じ。

どんなにあなたが我が子を愛していたとしても
自分がコントロールできない
子どもの在り方を
自分の幸福の基準にしてはいけない。
なぜなら
その気持ちは結果的に
子どもをコントロールしたくなる
支配欲へと形を変えて
親子共々不幸になるからだ。


身近な人を支えたいと思った時は

自分の身近にいる大切な人が
もしもそうであったら…

簡単には
相手を見捨てることはできないし
離れることも難しいかもしれない。

そうなった時
自分が不幸にならないために唯一とれる策は

鍛えられた 揺るぎない「自分軸」

を持つことしかない。

そして
「自分が救ってあげよう」
なんて思わないことだ。

自分が関わることで
相手が「変わる」ことを期待して
それに一喜一憂することが
すでに他人軸。

自分自身が
自分のありのままを受け入れ認め
価値のある人間である
ということを充分に感じられている状態でいること。


それ以上でも
それ以下でもない。

自分が大切な人のためにできることは
それしかないのだ。

でも
もしそれが出来るのなら
あなたは
ただそこにいるだけで
周囲の人を幸せにできるようになる。


知足(足るを知る)

私は今
安定した仕事も肩書きも
将来の保障も全てを手放してしまったけれど
断言できる。

今が一番幸せ。

そしてその幸せは
瞬間的な幸福ではなく
ずーっと続く満ち足りた幸福感なのだ。

そして
今度こそ

自分にとって大切な人を
ちゃんと幸せにできるようにしたい
そう思っている。


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Mariko
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