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5ヶ月の赤ちゃんがぐずってしまう理由について。足元への認識とは。

こんにちは。斎藤彰裕です。

身体は本来機能的で美しいもの。身体がより良くなり元気な人がより元気になり、その周囲や地域まで元気になるを体現する整復師です。

妊娠を望む女性、妊婦、出産後の女性、新生児や乳児、小児と様々な世代の子どもも診させていただいてます。

今回は生まれて5ヶ月の乳児を診させていただいたケースです。お母さんから下に置くとすぐ泣いてしまい、よく抱っこをしています。あと他の子と比べても足をつかんだり、舐めたりなどもあまりしないので大丈夫なのかというご相談を受けました。

ぐずってしまう理由はもちろん様々ありますが、今回のぐずる理由と足をつかんだりしない理由は共通の部分があります。また他の乳児や小児もちろん大人にいたるまで、このケースは多く見られるので取り上げてみました。

・ぐずる2つの理由

その理由の1つが緊張です。
赤ちゃんや子どもに緊張というのはイメージがわかないかもしれません。ぷよぷよして緩んでるイメージがあるとおもいます。しかし、実際は多くの新生児は緊張で固まっていることが多いです。
そういった新生児の特徴として、

口元の筋肉が硬くなり乳首を噛んでしまう。

舌がうまくあがらずミルクが飲めない。

手足をいつも曲げたままでいる等です。

身体の緊張は、胎内にいる時や産後の授乳の姿勢や抱っこの仕方で大きく変わってきます。お母さんにはいつも説明するのですが、母親の身体がねじれていたら胎内もねじれてスペースもなくなり、苦しくなるし赤ちゃんもねじれます。また、自分が緊張してると相手にも緊張が移ります。大人は赤ちゃんより質量が大きいのでその影響は大きいです。

そして動物は地球の重力を活用して身体を作るので、授乳も抱っこも縦が基本になります。大人でも横に寝ながらストローでジュースを飲むって想像してください。まあまあきついものです。口腔の発達にも影響がでますし、緊張を強くすることにもなります。

この赤ちゃんも緊張により首周りから背中が硬くなっている影響で、首や腕の動きがあまりでなくなっていました。また、緊張したいわゆるゴツゴツした物体なので地面に置くと安定せず泣きだします。
包むように抱っこしても緊張という要因は消えません。まずは緊張を緩めることからです。

もう一つの理由は認識です。
赤ちゃんは生まれてから、厳密に言うと生まれる前から身体を認識しはじめます。胎動、母乳やミルクを飲む、首を回す、手足を動かす触れる、寝返りするなど身体を身体と認識して動かしていくことで様々な発達も得られます。

この赤ちゃんの場合は足元の認識がありませんでした。もっというと下半身の認識がほとんどない状態でした。頭の先から足まで身体はあるけども、赤ちゃんの認識としては、上半身しかないイメージです。
大きな要因としては抱っこをされるときに首も緊張で固まっていて、母親しか見えない状態になってるところでした。常に上にしか意識と視点もないので足の認識が芽生えにくかったのです。下に置かれるというのはこの赤ちゃんにとって、上半身しかない緊張した身体で、唯一の世界として見えてる母親が急にいなくなった世界といった感覚です。だから泣いてしまいます。

そして足をつかむといっても足の認識をもっていないので、そもそも持とうとも思いません。手と足が連動した動きである寝返りやハイハイにもなかなか繋がってこない理由にもなります。

・対応と変化について

対応はまずは口の周り、背中そして肩周りの緊張を緩めることからはじめました。そして下半身の認識が薄い理由は腰まわりの硬さにもあるので、緩めて脚を触れて認識を高めることをします。
その後、手と脚の連動性を高めつつ、寝返りを手伝いながら練習しました。
そると自分で寝返りもはじめ、うつ伏せでも手で支えて頭を持ち上げるようになってきました。緊張が緩んできて背中首がしっかり伸びるようになってきた影響です。
その後は抱っこもしやすくなり、母に背中を向けての抱っこもできるようになり、置いたときのぐずりにも変化が出ていました。

こういった状況は赤ちゃんだけでなく、小児や大人にも見られます。このまま成長してることがあるからです。
まず身体が緊張している。そしてうまく身体を認識できていない、脚や腕の連動性が確立できていないと歩き方や走り方にも影響がでてきます。

だから2歳ころになった時に歩き方がおかしいんですや、5歳から小学生また大人でも走り方がおかしいんです、などの相談が増えてくるのも、この緊張を緩めることと認識をつけて動かすことができていないというのは大きな要因です。

赤ちゃんのときから気づいてあげたいものです。

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