楽楽販売は推せるのか?使用感と、メリット・デメリットまとめ
営業現場でITツールの導入を検討するとき、楽楽販売がその候補に挙がることは多いでしょう。
Google Workspaceで全部構築しましょうよ!という提案に対する競合としても、なかなかツヨい存在だったりします。
そこで、楽楽販売を導入した企業からヒアリングしてみた、実際に使ってみて感じたメリット・デメリットをお伝えします。導入検討している企業様は参考情報としてどうぞ。
01|楽楽販売とはどんなツールか?
楽楽販売はクラウド型の販売管理システムです。運営しているのは株式会社ラクス(以下ラクス)、2000年にITエンジニアスクールとして設立されたラクスは堅調に業績を伸ばし、2021年3月に東証一部上場を果たしています。
楽楽販売がリリースされたのは2008年10月であり、すでに10年以上の歴史がある販売管理システムです。ラクス提供のシステムとしては、楽楽明細や楽楽精算があり、テレビCMでご存知の方も多いのではないでしょうか?
そんな「楽楽ファミリー」の一角、楽楽販売はどんなITツールかわからないという方が多いでしょう。
クラウド型の販売管理システムで月額課金制であり、インターネット環境が整っていればどこでも使用できるの大きな特徴です。「販売管理システム」と一言で表していますが、実際は幅広い業務に対応しており、それが楽楽販売のメリットでもあります。
02|楽楽販売3つのメリット
それでは、楽楽販売を実際に使用しての、メリットを3つご紹介します。
①幅広い業務に対応している
営業現場では、さまざまな管理表やデータベースが点在していて、これを一元的に管理なんてできるの?と思っている方、楽楽販売は、以下のように、販売に絡んだ多種多様な業務管理をすべてカバーしています。
すべてを一元管理することで、色々なアプリを起動させずとも、全体の業務効率化を実現できるのが大きなメリットです。
<楽楽販売が対応している業務の例>
受注・発注管理/請求管理/支払管理/見積管理/原価管理/納期・納品管理/購買・仕入れ先管理/営業案件管理/顧客情報管理/問い合わせ管理/作業進捗管理/プロジェクト管理/SESシステム開発管理 等
②ノーコードで管理表を増やせる
ノーコードで稟議承認のワークフローを作ったり、フランチャイズ管理や代理店管理など、とても柔軟性に長けた構造になっています。
テンプレートも十分に用意されていますので、PCが苦手、という方でも考えにかなり近いものをすぐに使い始めることができます。
また、Excelで作った表をそのままインポートしてしまえば、手元で管理していた表をすぐにクラウド上に再現することができ、外出先だったりテレワーク中のメンバーとタイムロスなく情報共有することができます。
クラウド型のITツールには「自分でカスタマイズできない」=機能を増やしたければ追加コストが結構かかる、という不満をよく耳にしますが、楽楽販売なら大抵のものは現場で完結できます。
楽楽販売を導入したばかりの期間は顧客情報管理と請求書の管理だけで使っていたが、機能拡張を重ねてあらゆる業務に対応できるようになった、という事例が少なくありません。
設定に慣れれば1つの業務に必要な機能を1〜7日間程度で作れてしまうので、非常に拡張性の高い販売管理システムです。
③手厚いサポートが受けられる
導入前サポートでは現場業務のコスト削減や業務改善案の提案、導入後の運用計画案など、導入後サポートは頻繁に個別相談会を実施したり、サポートセミナーを開催したりしています。
特にオンボーディング(導入支援)についてのサポートがお節介レベルで受けられます(笑)
システム導入はしっかり時間を取らないと、後回しになったり中途半端になったりするので、お尻を叩いてくれるのはいいかもしれませんね。
カスタマーサクセスに労力をしっかり割けるのは、それだけ余裕があるということでしょう。この点、さすが上場企業の安心感かもしれませんね。
ちなみに、ベーシックサポートとプレミアムサポートの2プランが用意されているので、目的に応じたサポートを選択できます。
他方、楽楽販売のRDB(リレーショナル・データベース)は柔軟で拡張性が高く、顧客情報管理や受発注管理などさまざまな業務に対応しています。登録してデータは自動的に整理され、さまざまな基準でデータを抽出できるため、データ活用のための環境が整います。
販売データに関するレポートも自動的に作成してくれるので、事業計画を立てる際の材料にもなりますね。
03|楽楽販売3つのデメリット
続いて楽楽販売のデメリットをご紹介します。
①画面が無骨(笑)
楽楽ファミリーに共通かもしれませんが、業務アプリ感満載というか、デザインにはあまりこだわってません、という風に感じます(笑)
Webサイトのイメージからのギャップがあるので、心の準備をしておきましょう。
とはいえ、個人的にはぱっと見のデザインよりも、少し慣れた後の使用感の方が重要だと思っているので、あまり問題ではないかもしれません。
②スマホで見にくい(レスポンシブ対応していない)
え、マジで?と思われた方。はい、私も驚きました。イマドキ、レスポンシブ対応してないことってあるのか、上場企業ですよね?と。
しかし、よく考えてみてください。
令和のセールスはPC携行は当たり前。スマホでたくさんの情報を閲覧する必要はそもそもないと思いますので、実務上はそこまで不便には感じないと思います。
急にスマホで情報を見なければ!という局面になったら、もちろん見にくいだけで閲覧は普通に可能です。むしろ、準備不足であるご自身を顧みては?
ちなみに当たり前ですが、楽楽販売はクラウド型の販売管理システムなので、インターネット上で使用することが前提です。つまりオフライン環境では使えないので圏外での営業の際はご注意ください。
③「Excelの代わり」だけなら割高
楽楽販売の料金は、初期費用150,000円+月額費用60,000円〜です。
基本的に追加の開発費用などはかかりませんので、追加販売(アップセール)をバシバシ仕掛けてくる他社と比べてトータルでは高い訳ではありませんが、さすがにExcelの代わりレベルであれば割高です。
楽楽販売はノーコードで幅広い業務をカバーできるが故に、十分に機能を使いこなせず、ツールを持て余してしまうかもしれません。
自社が本当に導入する費用対効果を出せるのか、一度立ち止まって考えましょう。
04|楽楽販売をおすすめできる企業とは?
ここまでご紹介した楽楽販売のメリットデメリットを踏まえて、楽楽販売導入がおすすめの企業の特徴をまとめました。
・販売管理業務をExcelで行なっており、限界を感じている
・拠点間、店舗間で販売データなどを日常的に共有する必要がある
・販売に関わる業務全般を1つのITツールにまとめたいと考えている
・特有の業務フローがありカスタマイズに対応しているITツールが必要である
・ITツールの導入に慣れておらず手厚いサポートが必要である
以上に課題感を持っているなら楽楽販売を検討していいでしょう。
上述の通り、「Excelの代わり」という理由だけで導入に踏み切るのは早計と考えてください。大切なのは費用対効果です。
楽楽販売は柔軟で幅広いターゲットが活用できるITツールですが、すべての企業にとっての最適解ではありません。
参考までに、導入に向いている業種・業態をピックアップしてみました。
・建設業
・不動産業
・サブスクリプションサービス
・従量課金サービス
・プロジェクト型
傾向として、大型ERP(統合基幹業務システム)は導入していないが、従来のPKG(パッケージソフト)では対応が難しく、しかしExcelでは手に余る、という企業が向いているようです。
05|楽楽販売で営業現場の効率化を
幅広い業務のカバー、柔軟で拡張性の高いカスタマイズなどが魅力の楽楽販売。御社では、導入の必要性を感じたでしょうか?
楽楽販売は無料トライアルも提供しているので、ぜひご自身でメリット・デメリットを感じてみてください。
それにより、自社が抱えている課題が整理できることも多いですよ。