見出し画像

猫舌堂のiisazy spoon(スプーン)


数年前から、徐々に大きな口を開けるのがしんどそうになってきた認知症の父。

カレーなどを食べる時も、普段使っているスプーンでは、ちょっと食べづらそう。

試しに、ティースプーンにしてみたけれど、柄が短すぎるし、すくいが小さすぎて、さすがに「こりゃだめだ」って感じ。

ドラッグストアーには、介護用のスプーンが売られているものの、自分で食べることができているし、プラスチックのスプーンでは、いかにも介護用品といった感じで味気ない。

そう思っていた時に、偶然、テレビで知ったのが、この猫舌堂のiisazy spoon(スプーン)でした。

癌経験者の看護師さんが、病などにより、通常のカトラリーでは食を楽しめない人たちにも、食べる喜びを取り戻して欲しいと作られたスプーン。

小さくて、薄くて、平たいので、大きく口を開けなくても食べることができます。

金物の町、新潟の燕三条で作られているというところも気に入って、すぐにネット注文しました。

届いた時には、通常のカレースプーンよりもかなり小さくて、まるでパフェスプーンみたいなのにすごく平たくて、「こんなので、すくえるのかなぁ?」と思ったけれど、父に使わせてみたところ、うん丁度いい。

ついでに、合わせてiisazy fork(フォーク)も買ってみたけれど、口腔内を傷つけないように、歯が短くて、先端が丸いため、手先が不器用になっている父にはかえって食品を刺しにくく、残念ながら、こちらは今のところ出番はなし。

とはいえ、どんな人も"食べることを楽しむ"というコンセプトは、本当に大切なことだと感じます。

すてきなスプーンを作ってくださった、猫舌堂さんに感謝。

サポートしていただいたお金は、認知症の父との暮らしを楽しみながら、執筆活動を続けていくのに使わせていただきます。