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【分かりやすい資料の作り方】03_[原則1]情報の構造化①
Ⅰ.『構造化』って何をすること?
それでは、分かりやすい資料を作るための[原則1]情報の構造化について、説明していきます。
『構造化』とは、かみ砕いていうと「情報の関係性を明らかにして論理的に並べて見せる」というということです。
『構造化』という言葉自体は日常生活で頻繁に使われる言葉ではありませんので「ああ、こういう事ね~」という方は意外と少ないのでは、と思っています。
一体何をすれば良いのか、これから具体的に仕事のシーンを想定して解説していきましょう。
まず、あなたの会社でブレーンストーミングを行った後のシーンを想像してください。
あなたの会社が今後進むべき事業の方向性について大勢が話し合った後です。
様々な人が色んな角度から発言した結果が付箋に書かれていたり、多くの人の言葉が議事メモに残っていたりする状況です。
あなたは上司から「●●くん、この議論内容を資料1枚にまとめて、関係者に共有しておいて」と言われてしまいました。
ところが、このホワイトボードに張り付けられた付箋の山の写真を撮って、そのまま共有しても、誰にも理解してもらえません。
当然、情報を分かりやすく整理して資料にまとめる必要があります。このカオスになった情報1つ1つの関係性を明らかにして、論理的に並べなおすことが必要なのです。
Ⅱ.はじめはグルーピング
では、早速この情報を構造化していきましょう。
まず始めは「グルーピング」をしていきます。
付箋の山を全体的にザーッと眺めて「これとこれは同じ事を言っているな」と思えるものを見つけて重ねておきます。
そして次に、複数の付箋に共通する"軸"を探しグループを作っていくのです。ここでは例として"時間軸"に着目して「グルーピング」してみました。
「これとこれは過去に起きた事を言っているな」
「こっちは現在おきている事についての話だ」
「これは将来の出来事についての話だ」
といった具合です。
これで過去、現在、未来という大きなグルーピングが出来ました。
Ⅲ.MESE
次に意識するのは「MECE」です。
MECEという言葉は多くの方が聞いた事があるのではないでしょうか。
Mutually、Exclusive、Collectively、Exhaustiveの頭文字をとって「ミーシー」と言います。
「互いに・抜け漏れなく・全体に・重複がない」という意味です。
グルーピングをした情報を見て、この抜け漏れなく、重複がない状態に整理していきましょう。
まず、大前提として先ほど作ったグループ自体がMECEであるかを確認しておきます。
「過去、現在、未来」という3つであれば、どんな意見でもいずれかに当てはめる事が出来そうですし、お互いに重なっている点はなさそうですので、このグループはMECEだと言えそうです。
次に、このグループに入っている情報の重複を無くしていきましょう。
先ほど同じ事を言っている付箋は重ねておいたと思います。これらは"重複がある"状態なので、1つにまとめていきます。
最後に、抜け漏れについては今の段階では会議の場で発言あったことを抜けもれなく拾えていれば特に問題ないでしょう。
これだけでも情報は随分見やすくなりました。
もし時間が無ければ構造化はこの程度にして、グループ毎に箇条書きにするだけでも、会議内容の報告としては随分と分かりやすいものになりました。
「なんとなく、こんな意見が交わされたんだなぁ~」という会議の雰囲気は伝わりますね。
ただ、私たちはここから更に1歩進んで、更に分かりやすくするための情報の構造化にチャレンジしていきたいと思います。
今回はここまでにしまして、続きはまた次回、解説を進めていきます。