【感想】とつくにの少女
今晩は、月街 愁です。
今回はアニメの感想です。「とつくにの少女」を見ました。原作は、ながべ先生の漫画があるとのことです。
ネタバレ含みますので、未視聴の方は、ご注意くださいませ。(筆者はアニメのみ視聴で、原作未履修です)
一話だけ少し前に見て、ニから三話を先ほど見終わりました。長さ的には映画のような感じですね。
ダークファンタジーということで、とても僕の好きな世界観なのですが、キャッチフレーズの通り、絵本のようで、静か。優しくて、すこし悲しい、世界の根底には暗い部分のあるお話でした。
どうやら舞台の世界は内と外の二つの国に分かれていて、内には人間が、外には異形の呪われし者が棲んでいるらしい。その呪いとやらが、内まで進んでしまっている、という状況のようです。
作中の世界は、限りなく人間の気配が無く、すでに廃村となっている場所が多くあり、自然豊かな中に葉のついていない、黒い木々が目立ちます。
主人公である"せんせ"は、元々人間だったのですが、外の呪いにより人外となってしまったことがストーリーで明かされています。
最初から異形なのではなく、人間から姿を変えるのか……と思いつつ、ストーリーが終わりに近づくと、その人外の姿から更に、何らかの理由で、黒い木になってしまうことも分かります。
物語の端々で聞こえてくる、魂であったり、お母さんの声(歌)? だったり、この世界を深く知るには、アニメ本編だけでは分からないなと感じました。
それでも、過去に大事にしていたもの、そして今、大切なものが繋がる瞬間があって、その存在に気づけるところも良かったですね。
そして、タイトルにもなっている、とつくにの少女とはシーヴァのことなのか、また、その正体を知って、もう一度アニメを見ると、また違った気持ちで二人を見守ることが出来るのかな、とも思います。
恋愛抜きで見られる作品を、僕も書きたいなあと思っていたので、深く心に刺さる作品に出会えて良かったですね。
世界の終わりに向かっていく、そういう世界観の作品は、時に悲しい結末を迎えることもありますが、その悲しさや、やり切れなさの中に僅かな希望や、幸せの欠片があれば良いなあと思ってしまいます。
今回はアニメ「とつくにの少女」の感想を書いてみましたが、もう一度見たいなあと思える、心がぎゅっとなる素敵な作品でした。
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それでは、今回はこのへんで。
またいつかの夜にお会いしましょうね。