【後半】超素人が語る、初めての本づくりに一番大切なものとは!?~文学フリマ東京39への遠い道のり(4)
・・・というわけで、うっすい執筆歴しかないくせに、
ねこたろう「文学フリマに本を出そうー!」
わたし「おー!出そうー!」
と、ノリと勢いだけで、私の本づくりへののレールが敷かれたのです。
ただし、当然ながら本を作るためには、本体となる元原稿が必要です。
うっすい執筆歴を誇る私には、書き溜めた原稿の一編もないのに、本を作るという素敵なアイディアに舞い上がり、いかれポンチ頭で、短い小説ならすぐ書けるっしょ!、と尊大な自己過信に陥っておりました。
しかし、よく考えればそんな2,3か月で新作をサラサラ書けるわけありません。そこで、以前、講座で書いた、できそこない原稿を改稿する、という姑息な手段を思いつきました。
これなら、軽く1か月で行けるだろうと。
ここで参考までに、文学フリマに本を出すためのスケジュールというのを確認しておきましょう。
今回の文学フリマ東京39の開催日は、12月1日(日)です。
ねこたろうさんは、私に、
「大体、11月初めぐらいには、原稿ができていたほうがいいですよ。それから印刷所に発注するまでに、いろいろやることあるから」
と教えてくれました。そこで私も、
「わかりました!じゃぁ、10月14日ごろまでに、一通り書いて、推敲の時間をとれるぐらいのイメージですね!」
と笑顔でお返事しておきました。
しかしそのとき、油断したねこたろうさんは、
「まぁ最悪、12月1日(日)にできればいいんですけどね・・・」
と呟きました。私の心の中の悪魔が、この囁きを聞き逃すわけはなく、スケジュールは大幅にずれ込むことになりました。
以前の出来損ない原稿は、再読してみると、ほんとーーーーーに出来損ないで、軽く書き直せば良かろう、との尊大な目論見が、恐ろしく甘い考えだったことが発覚しました。
そのため、10月中旬にひととおり改稿される予定が、期日がきてもほとんど進んでおらず、10月終わりにはさらに混迷の度を増し、11月に入って登場人物の設定まで改訂しようかという混乱ぶり。
ここにきて小説書きの超素人は、過去作品の改稿がどれほど大変なことかを思い知ることになりました。
でも原稿が出来なくても、本は出さなければならない。そこで、原稿書きがのろ過ぎる超初心者にできることは、ただ一つ。
先に、印刷所に注文を出してしまうことです!!
本づくりは、原稿ができてフォーマットを整えたら、あとは業者に印刷、製本をお願いして完成です。私は今回、業界では超有名な、ちょ古っ都製本工房さんに、印刷をお願いすることにしました。
通常、印刷屋さんでは、入稿から納期までの日数によって印刷代が変わります。ちょこっとさんでは、10営業日、8営業日、6営業日、4営業日・・と細かく設定があるのですが、納期が短くなるほど、ぐいぐいお値段が上がるので、私は10営業日コースで入稿するんや!!と心に誓い、注文をキメました。
そしたら、絶対にその日に印刷所に入稿しなきゃいけない。どんなへなちょこ原稿であろうと!!
ここまで無駄に長々と書いてきましたが、そう、もう分かりましたね。
超素人の、初めての本づくりに一番大切なものとは、締切り、です。
私はとかく、考えるのも書くのもノロく、そのうえ、諦めが悪いほうなので、なかなか完成に至りません。
そんな人には、ここで出さなきゃ死ぬ(出店者として)、という締切りが、いちばん効果的なのでした。
正直申し上げますと、最初に設定した10営業日コースですら、入稿日が近づくと間に合わない不安が押し寄せてきて、8営業日コースの納期も1日遅らせる(ほんまギリギリに)変更をしちゃいました。
しかし締切りが決まったおかげで、入稿日の前々日に家族が入院になるなど思わぬトラブルに見舞われながらも、無事に入稿を済ませることができました(ふぅー)。
そんなわけで、私は毎日、注文ページをウォッチしていたのですが(そんな暇あるなら原稿書け)、多くの方が、文学フリマ東京39がある12月1日に間に合うよう、ぞくぞくと注文を出していたようです。
最初に予約いっぱいで受付終了となったのは、11月28日(木)納期の8日営業日コースで、次いで、6営業日コースや、翌日29日(金)納期の8営業日コースなどが順次埋まっていきました。
みんな、価格を見据えながらも、ギリギリまで原稿を頑張って作っているんだなぁと、同志の熱き戦いを感じることができたのでした。
自分の本の宣伝のために記事を書き始まったはずが、いつまでたっても宣伝になりません。
しかぁし、明日は、そのギリギリの納期で注文された本が到着します!!
(日付はもう今日だけど)
ようやく次回は、私の本の紹介です!
ではまた。