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冬の歌声

日が沈み、歩いたことのない街でいつもより暗く、寒くて寂しいような感覚に陥った。こんな時は人の跡を辿ることで自分の居場所や温もりを確保できるものだ。次第に人、ビル、ネオンやオブジェが増えて安堵していると、どこかから冬の歌声が響いてきた。寒さに季節の経過を憶えるのは自分だけではないという事実がほんのり温かく感じた。この人混みの中にはもう少しだけ居たいと思えた。

ISO1600
f6.3
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