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お金を稼ぐためには、努力が必要になる

お金を稼ぐことができるということは、人々に認知されているということだ。
アパレルにせよ、飲食にせよ、美容にせよ、芸能にせよ、人に知られていなければ、まず稼ぎにはならない。

「人に認知される」場合の「人」とは、つまり「大衆」のことだ。(大衆を揶揄しているのではない)
大衆が好ましく思う物、楽しめる物でなくては、お金にはならない。
そのお金は、大衆が「楽しさ」の対価として支払う物だからだ。

音楽、漫画、小説、アニメ、映画のような大衆娯楽などを見ればわかりやすいが、人がそれに触れた時、意味不明な作品ばかり作っていては、お金にはならない。
例えば、King Gnuを見てみよう。
あのバンドの作曲家は、色々なジャンルを混ぜた音楽を作る。
ジャズ、ロック、クラシック、ファンク、ポップスと、垣根なく取り入れている。つまり、音楽理論に明るく、それだけ多様な物を作り出す技術がある。
もちろん、本人は「売れるため」に考えて作っているはずだ。

King Gnuの音楽は、Mr.Childrenのように間口が広い音楽ではないが、現代人の耳に合った音楽、大衆の感性の少し先にあるような音楽を、上手に作っている。
その創作意欲は、「やりたい音楽を作る」という芸術家としてのエネルギだろうけど、同時に「大衆に受け入れられるポップな物を作る」という経営的な側面も持っているはずだ。
いずれにせよ、大衆に受け入れられるようにという思考は、結果的にお金につながる。

言い方は悪いが、大衆というのは何も作り出さないくせに、財布の口を簡単なことでは開けない。
面白い物が何かは知らないが、面白くない物が何かを知っている。
知っているというよりも、触れれば「これは退屈だ」とわかるくらいの感性がある。
もちろん、その精度はそれぞれだし、大衆にも色々な人がいるので、かなり幅は広い。
実際、どうしてこんな物が売れるんだ?という商品もたくさんある。それは僕の感覚なので、僕の方が偏っているのだとは思うが。
(名前を出すと、つきのまどはそれが好きなのか、という風に捉える人が多いが、僕はKing GnuもMr.Childrenもファンではない)

ただ、少なくとも人々がお金を出してまで交換したい物なのだから、どれだけ馬鹿げた物でも、そこに需要があるのは確かだろう。
物を作る人は、何も無いはずの地平に「それが無くてはならない」という需要を構築しなければならない。
これには、大衆が何を好むか、今の時代に合うテイストは何か、という視点が必ず必要になる。
このポイントは、努力をしなければ把握できないはずだ。

特定の名前ばかり出して申し訳ないが、Mr.ChildrenやBUMP OF CHICKENのようなモンスターバンドがいる。
彼らがあれだけ売れ続けるのは、才能はもちろんのこと、大衆に合わせることができる柔軟さがあるからだ。僕も日本における近年の文化を勉強するために、色々と一通り聴いた。
やはり、そのどちらのバンドも、その時々でスタイルを変え、形を変えてきた。何度も転換期を迎え、その度に売れている。受け入れられている。

そういう変化が、バンド経営の手腕としてではなく、自然なことだったという音楽家もいる。
何も考えず、好きな音楽をやり、やることなすこと時代にマッチしている、というケースがあるのだ。桜井和寿も藤原基央も、どちらかと言うとそういう類の才能だろう。
音楽が好きで、自分らしく表現し続けていたら、それが大衆に受け入れられた、という感じ。
また、人に認められたい、感動させたい、という欲求がとにかく強いのだと思う。
ちなみに、僕には、この感覚が全く無い。この感覚があれば、とっくの昔に芸能の世界に飛び込んでいただろうな、と想像する。

Mr.ChildrenやBUMP OF CHICKENほど長く、メジャで活躍している人は、もういい加減「好きなことを好きなように」やれば良いとも思うが、それにしても、「この音楽が皆に楽しんでもらえるように」という動機は、少なからず残るはずだ。
好きなこと半分、大衆に受け入れられるようにという意欲も半分、そこを両立していく器用さが、必ずネックになってくる。
お金を稼どうとする時、好きなことを好きなようにやっていては、うまくいかないことがほとんどである。
だからこそ、「大衆に受け入れられたい」「影響を与えたい」という欲求を元々持っている人たちは、自分の芸術活動と商業活動がうまくマッチする。

さて、仮にあなたがこれから商業小説家になりたい、と考えた時、どのようにしたらデビューできるだろうか?
僕は人が好きというわけでもないし、

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10分もかからず読める。つまり、なんか読書した気になれます。「気になれる」ということが大切。この世の全ては「錯覚」ですからね。

最低でも、月の半分、つまり「2日に1回」更新します。これはこちらの問題ですが、それくらいのゆとりがあった方が、いろいろ良いかと。 内容とし…

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