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お客様はなぜリピートするのか?⑩~継続購入を前提とした仕組み~

 昨今、「サブスク」という言葉がよく使われるようになりました。「サブスク」とはサブスクリプションの略で定期的に料金を支払い利用するコンテンツやサービスのことで、商品を「所有」するのではなく「利用」するビジネスモデルです。定期的に利用するというところから、定期コースや頒布会も「サブスク」と呼ばれることが多く、用語として定着したと言えます。古くは、生命保険や携帯電話料金といった商品、最近ではネットフリックスやアマゾンプライムのように毎月定額を払う仕組みによってお客様は自然とリピートするようになっています。

 健康食品や化粧品のようなリピート性の高い商品の場合、定期コースのように継続購入を前提とした仕組みを用意しておくことで、リピート購入を促すことができます。定期コースを利用することで、企業側は安定したリピートが見込める、お客様は定価より安価に買えるとお互いにメリットがあります。企業側としては定期コースのような仕組みがないとお客様の自発的なリピートを待たなくてはいけなくなり、結果として十分なリピートを得ることができません。

 定期コースは通販ビジネス以外でも活用されるようになってきました。ある自然食レストランでは健康食品の販売を行っています。以前は、お客様毎にリピート購入の案内をしていましたが、忙しさの中でなかなかフォローもできていませんでした。そこで、ある年から定期コースを設計し案内を始めたところ、リピートの売上を飛躍的に増やすことができました。お客様全員のフォローは難しくても定期コースのお客様だけなら人数にも限りがあり、フォローもできます。定期コースのお客様には毎月発送時に手書きのメッセージカードを入れたり、レストランで発行している会報誌を入れたりしてコミュニケーションを図っています。現在では、定期コースのおかげで、健康食品は本業のレストランと並ぶ売上の柱に育っています。

 小さなお店の方に定期コースのお話をすると運用を心配してためらう方が多くおります。実際に、定期コースの運用は毎月いつ、誰に、何を、何個発送と管理をしなくてはいけませんので一見大変そうに感じます。もしお客様の数が多いようであれば、その運用もパソコンで管理しなくてはいけませんが、小さなお店で定期コースの人数も少ないようであれば、あえてパソコンを使わない方がミスをせず運用できます。

 例えば、お客様毎に定期発送用の管理シートを作り、お客様の個人情報、商品名、数量、発送日等を記載します。そして、そのシートを発送日毎にわけて棚や箱に置いておくというようなアナログの管理をすると発送ミスもなくスムーズに運用ができます。発送日も10日、20日、末日のように月3回と決めてしまうと運用も楽になります。自社の対応できる範囲を明確にし、その中で定期コースのルールを作り運用していくことが大切です。パソコンでの管理を前提にすると運用も大変ですが、アナログ管理でも大丈夫とわかれば心理的なハードルは下がるはずです。
 
 「サブスク」モデルで最近、注目されているのが、ファッションサブスクのairCloset(エアークローゼット)です。毎月定額を払うと、プロのスタイリストがお客様1人1人にあった洋服をお届けしてくれるレンタルサービスです。服装選びで悩んでいる、最近オシャレしてないことを気にしている女性に支持を受け会員を増やしています。今後も様々な形のサブスクリプションモデルが誕生していくのは間違いないでしょう。

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