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ぼくが近くで感じていた平野レミさんの魅力を伝えたい【1000字と1枚】

平野レミさんの言葉集『私のまんまで生きてきた。』が11/13に発売となります。レミさんの著作やインタビューから100の言葉と文章を厳選して1冊にするものです。レミさんの魅力が詰まったとってもいい本になりました!

こういう本ではイレギュラーですが、思うところがありプルーフをつくりました。プルーフとはゲラを本の形にして、書店員さんに事前に読んでいただくためのものです。

プルーフと一緒に手紙を書いてお送りしました。どういう気持ちでこの本をつくったかお伝えできるかなと思ったので、その手紙をここでご紹介します。


書店員のみなさま

「レミさんが奇抜であるとか奇天烈なイメージで、世間にその名が知れ渡るのはすごく嫌なんです。僕はね」

これはNHKで放送された平野レミさんのドキュメンタリー『だから、私は平野レミ』の中で三谷幸喜さんがおっしゃっていた言葉です。おこがましいですが、この三谷さんの言葉にぼくはとても共感しました。

テレビでにぎやかに話したり、ブロッコリーを立てて倒したりする姿が有名なレミさんですが、それはごく表面の話です。そういうところも本当だし、素敵だけど、レミさんの魅力はもっと他にもあると思うんです。

レミさんは新刊紹介のためのインタビュー中、ライターさんの手をふと見て「あなた手がすごくきれいね」と言ったりする。こういうところがぼくは本当にいいなあと思うんです。こういうことをしぜんと言える人になりたいとさえ思う。

「良い」と思ったことは躊躇なく口にする、言葉に嘘がない、じぶんをよく見せるような演出をしない、人によって態度も変えない、ご依頼したことに一生懸命答えてくださる……レミさんの好きなところをあげればキリがない。魅力でいっぱい、魅力だらけの人なんです。

これまでレミさんと4冊の本をご一緒させていただきながらぼくが近くで感じていた魅力を書籍として形にしたい、そしてぼくがお会いするたびにもらっていた元気や前向きさを読者にも伝えたい、そんな想いでこの企画を立てました。

既刊本を集めて読み、国会図書館で資料を漁り、収録する言葉を厳選し、それをレミさんにすべてチェックしていただいて、細かな修正を入れました。ギリギリでさしかえたものもある。魅力が表れた言葉が集まっているのはもちろん、期せずしてレミさんがこれまで歩いてきた道のりまでもわかってしまう本になりました。

レミさんと料理は切っても切り離せないものですが、この本にレシピはいっさい入れていません。飽くまでレミさんの人間としての魅力を感じてほしかったからです。店頭では料理コーナーではなく、どうぞエッセイコーナーやシニアエッセイコーナーに並べてくださいますようお願いいたします。これはぼくがはじめてレミさんの本をつくったときからの願いです。いままでとはすこし違う読者の方にも届けられる新たな可能性がきっと開けます!

カバーイラストは『90歳セツの新聞ちぎり絵』の木村セツさん。人物をちぎり絵で作るのは今回が初挑戦だそうです。さらに本文には朝野ペコさんの線画を約25点、レミさんからご提供いただいた貴重な写真も約45点掲載しています。盛りだくさんです。気合い入っています! 帯の推薦文も2名ほど著名な方からいただく予定です。ご期待ください。

まだ初校の段階で、未反映な部分も多いままお読みいただくこととなってしまい大変申し訳ございませんが、たのしんでお読みいただけますと幸いです。感想もお聞かせいただけますと嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします!

編集担当 辻敦

※手紙は2024年9月下旬ごろに書いたものです。


ぼくがレミさんのことを好きな気持ちを目一杯、本にこめました。ぜひ読んでください!

上野樹里さん、ハライチ澤部佑さん、黒柳徹子さん、こんな豪華な帯はもう作れないかもしれません。


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