![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69185264/rectangle_large_type_2_c5a597d3e78e8aa71401f2e3ddcae975.png?width=1200)
2021年12月読了本を紹介します@つじりの図書室
いよいよ2022年となりました!
最近知ったのですが、冬季オリンピックって今年なのですね。😂
楽しみ(^^)
そして、どんな本に会えるのか。
それも今年の楽しみのうちです。
本日は、昨年12月に読んだ本を紹介します。
先月は13冊読みました。
1.コーヒーの絵本
ジャパンコーヒーフェスティバルというものに行きまして。
やっぱりハンドドリップで淹れるコーヒーは美味しいや!ということで、本書を購入したのです。
この本、コーヒーの初学者にはまじでおすすめです!
無駄なところは省いて、とりあえずコーヒー学の“コ”の部分くらいはわかるようになります!この本読んでから、休日には自分で豆を挽いてコーヒーを楽しめるようになりました〜。
2. テヘランでロリータを読む(新装版)/アーザル・ナフィーシー
以前に読んだ西加奈子さん著『i』の中に何度も出てきた本でした。
本書はイスラーム革命の真っ只中にあり、女性の権利や思想の自由が抑圧されていたテヘランで、禁書とされていた小説などのフィクションを読み合う秘密の読書会を描いたもの。
絶望に追いやられた時、人にとって最も大事な機能は『想像力』なのかもしれない。
リアルがどれだけ、醜悪で、劣悪で、権力に抑え込まれようとも、人の想像力だけは何者にも縛られない。縛ることは、できない。
『想像力』だけが自由だから。小説だけが、彼女たちの希望となった。
そう思うと、権力で国民を抑えようとする国家は、禁書や情報統制なんてものを作り、人々の想像力なんてものまでも抑圧しようとするのだな、と怖くなりました。
3.幸せとお金の経済学/ロバート・H・フランク
この本は、地位財と非地位財という言葉をもとに話が進められます。
地位財=他人との比較優位によってはじめて価値の生まれるもの。
(例:所得、社会的地位、車、家など)
非地位財=他人が何を持っているかどうかとは関係なく、それ自体に価値があり喜びを得ることができるもの。
(例:休暇、愛情、健康、自由、自主性、社会への帰属意識、良好な環境など)
結論は、地位財で幸福を求めるのはキリがないので、非地位財で幸福を求めろ!
ということなのですが、非地位財でさえも、SNSで比べられるようになった昨今。現代に生きる我々の幸福はどこへ行くのでしょうか?
4.海をあげる/上間陽子
本書はエッセイという形態をとりながら、著者の住む沖縄という地の今を描いた本として、2021年ノンフィクション大賞を受賞するに至った希有な作品です。
本書に描かれていたのは、「沖縄は綺麗で良いところ」「沖縄に住みたいわ〜」と呑気に言う本土国民への静かな怒り。
そして、一方的に米軍基地を背負わされ、辺野古を侵され、少女が強姦され、暴力や貧困が惑うという本土からは見えない沖縄の姿でした。
読むと上間さんの筆力で、圧倒されます。
5.認知症世界の歩き方/筧裕介
覚える力、思い出す力、感じる力、動こうとする力…今まであったものが失われていく中で、認知症の方たちは、自分達の世界を必死に作り上げている。
本書『認知症世界の歩き方』は、そんな認知症と呼ばれる人たちの症状をバスツアーにして、わかりやすく紹介してました。
認知症の方と関わる方は、ぜひ持っておいてほしい一冊です。
6.ぜんぶ運命だったんかい/笛美
「それを知ってしまったら、もうそれを知る前の自分には戻れない」ってことがたまにあって、それはこの本の読後も同様でした。
本書は、広告業界でバリキャリとして働いてきた著者が、「私の苦しみの殆ど、いや全ては男社会に築かれたものだったのではないか?」とフェミニズムに目覚めていく本です。
社会が男性優位で出来ていて、ジェンダー意識は先進国の中で最も根付いていない国。それが日本。
ガツンと衝撃をくらいました。
7.魔法のストレッチ/黒田美帆/大村佳子
ピラティスをやり始めてから、すこーしだけ股関節の柔軟性が出てきたのだけれど、より改善させるためには?と思い、ストレッチもやり始めました。
この『魔法のストレッチ』の最大のポイントは、『荷重』。引っ張るとか、無理に伸ばすとかではなくて、体重をかけて筋肉の線維を横に広げて柔らかくするイメージ。
しかも、どれも簡単で、ながらストレッチにはもってこいの内容。開脚にすごく憧れがあるので、この本を参考に身体をどんどん柔らかくしたいと思います。
8.ままならないから私とあなた/朝井リョウ
この先さらに技術が発展して、何かを完璧に創れるようになったとしても、人間は別に完全にならなくて。
使うのも、享受するのも人間ならば、たぶん人間はままならないまま、不完全なままなんだと思います。
その不完全で欠けたものを埋め合うかのように、
これからも関係を作って、摩擦し合って生きていくんです、たぶん。
だから、価値観のズレというのは、互いの欠けたものを見せ合っただけで、対話を諦めなければ、関係が終わることはないと信じてます。
9.エフォートレス思考/グレッグ・マキューン
『がむしゃら』って言葉がありますよね。
向こう見ずに、むちゃくちゃに物事をする様を指しているのですが、これって自分の目指したい方向問わず全方位に頑張ることだと思うんです。
確かに努力は美、とされていますけど、頑張りすぎた結果、健康を害したり、燃え尽きたりしてしまうのは本末転倒です。
情報や出来ることが溢れている現代だからこそ、
“やるべきこと”と“やらなくてもいいこと”をしっかりと分別して《持続可能》な努力の仕方、いや努力をしなくても成果を出すやり方をしていかなくてはならないな〜と感じました。
エッセンシャル思考が『何をするか』(思考)の本だとすれば、エフォートレス思考は『どうしていくか』(実践)の本です。エッセンシャル思考が良かったー!という方はぜひ!
10.まとまらない言葉を生きる/荒井裕樹
言葉は決して、真実をちゃんとは示してくれなくって。むしろ言葉にした途端、自分の感情や思ってたこととは違ってたりして、嘘をついたかのようになることもある。
けれど他者と意思を交わすには、やっぱり言葉しかなくって。めんどくさくっても、まとまらなくても、 言葉に挑むしかない。
たぶん、皆んな自分の気持ちをちゃんと表してくれる言葉探しを、一生続けるんじゃないかなあ。
それが、まとまらない言葉を生きる、ということなのだと思います。
11.サブマリン/伊坂幸太郎
伊坂幸太郎作品の魅力は、一見関係の無さそうな出来事全てが、最後の最後にドミノ倒しのようにつながる爽快感にあるのだなあ、と今さら気づきました。風が吹けば桶屋が儲かる、的な。
ちなみにこれはチルドレンの続編らしいのですが、肝心のチルドレンは未読です😭
12.100万回死んだねこ覚え違いタイトル集/福井県立図書館
この本は、福井県立図書館のレファレンスサービスにて実際にあった本の言い間違いを一冊の本にまとめたもの。本書で紹介されてる言い間違いが、なんとも豪快で、愉快で、爽快なんです。
まじで笑えるので、年始の初笑いにどうぞ😆
13.あの日、君は何をした/まさきとしか
『知りたいこと』はGoogleで調べれば、なんでも知れる世の中となってきたけれど。
“あの日、君は何をした”なんてゆう最も知りたい真実こそ、永遠に知ることができないというのは、なんとも皮肉だなと思った。
“永遠に知ることができない”という毒が、残された者たちの日常を蝕んでいく様と叙述トリックが面白い作品でした。
**
さてさて、本の紹介は以上です!
今年も「読みたい本」にちゃんと出会っていきたいと思います。
それではっ!(^^)