映画【本心】から見るグリーフ
セルフケアの一環として映画を映画館で見ることにしています。
少しもやもやが溜まってきたきたな、とか。
ちょっとストレスを感じているぞ、など。
そんな時は時間を作って映画館に足を運びます。一人で過ごす時間をあえてとることが僕にとっては必要なのだと思います。
今回見てきた映画は【本心】です。
詳しくは↑のサイトを見て頂ければと思いますし、原作をご存じの方も多いのではないかと思います。
僕が見たかったのは亡くなった母親がVF(バーチャルフィギア)として蘇り、そのVFと会話が出来るということ。VFの技術はAIを使っているので常に進化をし続けるということ。
要は、AIで蘇った故人はその人たりうるのか。
話の内容は近未来です。
故人のデータをAIに取り込んで故人と話をする。というのは最近よく耳にしますね。
これをVFの技術であたかも目の前にいるかのように再現します。
亡くなった母親が目の前で話し、動き、笑い、困ったりします。
触れこそしませんがそこにいます。
母親役の田中裕子さんが素晴らしいのは言うまでもないのですが、見ているこちらの涙腺が崩壊します。
蘇ったVFは息子には見せなかった一面をしっかりと持っています。
元々聞けなかった最後の言葉を聞くために母親をVFにしたという経緯があります。
母親の友達であった女性と同居することで、息子は母親の知らなかった、むしろ知りたくなかった一面を知ることになります。
母親を亡くすグリーフ。
時代に取り残されるグリーフ。
母の嘘。
過去の傷つき体験。それと向き合うこと。
自分に対する失望や自信喪失。
2時間の中で様々なグリーフが登場します。
記憶と記録。
何が人を人たらしめているのだろうか。
記録があればVFは作れる。
では心は?
感情は?
きっとAIは人間よりも賢いから感情を装うことなんで簡単にできるような気がする。そうしたらそこに人は心を感じてしまうかな。
あなたは大切な故人に会いたいですか?
それはそう遠い未来の話ではないはず。
今から考えておいてもいいかもしれませんね。
ではまた。