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間違いだらけの顧客中心主義(3)〜お客様は神様ではなく「資産」

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皆さんこんにちは。通販エキスパート協会事務局です。
当協会は文字通り「通販のエキスパート」を目指す方々に向けた資格「通販エキスパート検定」を実施しています。

前回投稿で、日本における顧客中心主義が「お客様第一主義」と混同されてしまう裏に、「お客様は神様です」という言葉があるのではないかと述べました。本来、顧客中心主義においては顧客は「資産」です。

資産というと、また「会社を支えてくれる有り難い存在」という神様に近い話になってしまいそうですが、そうでは有りません。資産とは文字通り、不動産、株式、債権、現金などと同じ意味で使っています。

顧客中心主義の話でLTV(顧客生涯価値)が良く出てくるのは、ある会社が保有する全顧客のLTVを足し上げると、その会社の顧客資産価値として金額評価できるからです。

どうも日本人は「お金は汚いもの」という意識(武士道から来ている倫理観と思いますが)のせいで、顧客を「金銭的価値で評価する」と聞くと、単なる「金儲け主義」とすぐ誤解するのですが、違います。

自社の戦略目標の実現を、「各商品ジャンルの売上&利益の積み上げ」で考えるか、「各顧客セグメントの売上&利益の積み上げ」で考えるかの違いです。LTVはそこに時間軸を足して、中長期的な収益性を評価しています。

本当にお客様第一主義なら「何がどれだけ売れたか」ではなく、「この顧客にどれだけ買ってもらえたか」、「優良顧客の数をどれだけ増やせたか」の方を重要指標とすべきでしょう。

従来の経営者、マーケターはあまりにこの発想が不足していたと思います。CRMを顧客理解をもとにした関係深化ではなく、単なるポイント付与の「囲い込み」だと勘違いしていたのが良い例です。

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