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それでも僕はドラゴンズを応援する

「勝つことが最大のファンサービス」
ドラゴンズの黄金期を築いた落合監督のこの言葉が胸に沁みているファンの方も多いのではないでしょうか。

とにかく弱い今年のドラゴンズ。
今日現在で36勝57敗2分け。
勝率は.387で借金20はもちろんセ・リーグの最下位です。

名古屋で生まれ野球を始めた僕は、自然とドラゴンズファンになっていました。
時は2005年。落合監督2年目のシーズンでドラゴンズはまさに黄金期でした。
エース川上に絶対的守護神の岩瀬。
四番に主砲のウッズがいて、立浪・福留が脇を固める強力打線。
センターラインは谷繁・アライバ・アレックスと走・攻・守三拍子揃ったチームで、毎年のように優勝争いを繰り広げシーズン終盤までたっぷりとペナントレースを楽しませていただきました。

この頃はドラゴンズの試合は勝つのが当たり前と思って見ていました。
だからこそ、試合内容やファンサービスなど、勝つだけでは満足いかないというある意味幸せな悩みを抱えていました。

「中日はファンサービスが少ない!」「つまらない試合が多い!」
そんなこともささやかれる中で、あくまで落合監督は勝ちにこだわり続けました。

チームの情報は徹底的に管理され、けが人や先発投手の情報は一切外部に漏れませんでした。
他球団では当たり前だった、テレビ中継でのブルペンカメラもドラゴンズだけなし。

8年間で優勝4回、Aクラス8回と圧倒的な成績を残すも、観客動員数の減少などもあり落合監督は2011年で退任。
ここから、ドラゴンズの歯車が狂い始めます。

2013年からは7年連続Bクラス。
ここ10年でBクラス9回と球団史上最悪の暗黒期を迎えています。

そして、今年もここまで最下位争いの真っ只中。
「なんでそれでも毎日結果を見るの?」
「強いチームのファンに乗り換えようと思ったことはないの?」

野球をあまり見ない友達からはこんなことも聞かれるようになりました。

それでも、ドラゴンズファンを辞めないワケ。
それは、
「僕は強いチームを応援したいわけではなくて、ドラゴンズを応援しているから」
これに尽きます。
物心がついたときにはもう僕はドラゴンズファンになっていました。
そこに理屈はありません。僕には青い血が流れていました。
強い時も、弱い時もありました。今はかなり苦しんでいます。

それでも、必ずや強いドラゴンズが戻ってくると信じているから今日も声援を送るのです。

試合終盤の勝負所で一振りで勝利を手繰り寄せた立浪和義が監督を務め、首脳陣にも黄金期を支えた選手が沢山います。
そして、そんな首脳陣に指導を受け成長を見せ始めた選手たちがいます。

一時代を築いた選手たちが、首脳陣として選手たちを育てていく。
こうして、ドラゴンズの歴史は脈々と受け継がれてきました。
その歴史の一証人として僕はずっとドラゴンズを追い続けているのです。

そして、もう一つは選手一人一人が紡ぐ物語。
・将来のメジャー挑戦を宣言。開幕戦で涙を流した小笠原慎之介
・ドラフト時は投手指名も、兄のアドバイスで外野手に。
 今や不動のレギュラーとなった岡林勇希
・高校時代、全国制覇を果たしたエリートながらプロ入団後は苦しみ投手
 に転向。虎視眈々と一軍のマウンドを狙う根尾昴
・勝ち星に恵まれないながらも投手陣のリーダーとしてチームを盛り立てる       
 涌井秀章
・バッティングの師中村紀洋コーチと同じ暴れん坊将軍のテーマソングで打 
 席に向かう石川昂也

勝ち負けだけじゃない、選手一人一人の物語が試合には詰まっているのです。
僕も毎日試合結果をチェックしたり、試合速報を見たりしますが、チャンスで点が入らなかったり、試合に負けたりするとめちゃくちゃ悔しいし、連敗が続けばイライラもします。

一ファンの僕ですらめちゃくちゃ悔しいわけですから、選手・首脳陣は想像もできないくらいもがき苦しみながら戦っているのだと思います。

先日も前日の試合でノックアウトされた高橋宏斗が、翌日の朝8時から一人ランニングをする姿が話題になりました。

新加入の選手がスタメンに名を連ねることも多く、この時期になってもオープン戦のように日替わり打線で苦しい日々が続きます。
弱くてもろいチームかもしれませんが、僕はこのメンバーに優勝の美酒を味わってほしいのです。

特に、大島・ビシエド・大野・祖父江・柳といったチームが苦しい中で主力として戦い続けてきた選手たち。
彼らが現役でいるうちに優勝に手が届いてほしい!

「ゲームに出てるやつをけなしちゃいかん。最前線にいるやつはしっかり仕事してる」
これも、落合監督のインタビューでの発言。

先に名前を挙げた選手たちは時に「暗黒期の象徴」と揶揄されることもありますが、チームが振るわない中でも最前線で戦い続けた選手たちです。
そんな選手と一緒に優勝したい!
これが僕の願いです。

結局は、ずっと見続けてきたドラゴンズというこのチームが大好きなんです。
大好きなチームと栄光をつかむその日まで。
病める時も健やかなる時も僕はドラゴンズを応援し続けます。

p.s 8/16巨人戦ナゴヤドームのライトスタンドで見届けます。もうかれこれ4年以上現地で勝ち試合を見ていません。
どんな形でも良いから勝利を見せてくれドラゴンズ…!



 

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三輪浩朔(みわこうさく)@コーヒーショップLaughter(京都)
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