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【ICT教育】まず生成AIを使ってみる【高校国語】

こんにちは。北東北の公立高校で国語の先生をしています。ICTを活用した授業や校務の実践を、失敗も含めて紹介したり、思ったことを書き連ねたりしていきます。

高校2年生の「論理国語」の授業で、「生成AIを活用して意見文を書く」という単元名で、とりあえず生成AIを触ってみる、的な授業をやってみましたので、その記録です。


1.生成AIをどのような存在として使うか

今回は、生成AIを出席番号○○番(最終番号+1番)の生徒として登場させ、ペアワークをやるというイメージで使えるよ、というのをやってみました。というのも、生徒にとってChatGpt等のツールは「検索ツール」程度のもの、というイメージのようで、意見を丸投げしたり、暇つぶしにしたり…くらいでしか使ったことがないようなのです。また、生徒に聞いてみると、「使ってみたけどうまく返してくれない」という声もちらほら。
そういう生徒には、「プロンプトの工夫も、国語の能力だよね~」という話をして、生成AIに役割を与えたり、条件を与えたり、というのをやらせました。生成AIを生徒として、どのような条件で指示を出せば、適切な回答が返ってくるかを学んだり、相互に評価し合ったり、違いを比較したり、そんなのが有効かな~と思いました。

2.1コマ目:まずは生成AIで遊んでみる

まず、chatGPT等の文章生成ツールは、18歳未満だと保護者の同意がなければ使えません。私の勤務校では、同意書を提出させ、同意書を提出した人だけが使えるよ、と説明しました(人によっては「同意しない」と意見表明をした人もいましたが、その人には、私が実演したものを見てもらいました)。
同意が取れたら実際に使わせてみます。
まずは、アクセスして、ログインして(しなくても使える)、適当に話しかけてもらいます。今回は、「心とは何か」という質問を投げかけるよう指示しました。
次に、AIに役割を与えてもう一度質問するよう言います。役割を与えると、AIの検索範囲が絞られるため、より正確で詳細な結果を得ることができます。
何度か遊んだら、条件を与えて、もっと情報を絞っていきます。
今回は「深津式」のプロンプトでやってみました!
生成AIも「知能」ですから、どこから情報をひっぱってくるのかというのが大事になるわけで。役割や条件によって回答が変わってくるのは、生徒たちにとっては結構大きな発見になったようです。

3.「心とは何か」という問いに対する自分の考えと生成AIの回答を比較し、共通点や相違点を挙げる

比較して気づいたことについて、Formに入力し、回答してもらいました。私はMicrosoft Formsを使わせました。今回は無記名で、「共通点」「相違点」「その他気づいたこと」の3点について記述式で回答してもらいました。フォームを使うと、リアルタイムで結果を共有できるので、とても便利です。
授業の時間が残り僅かだったので、いくつかの回答を紹介して終了しましたが、その後、回答の分析を行い、生徒に示しました。
ちなみに、この、回答の分析も生成AIにお任せしました!
Formの回答一覧を出力し(excelファイルでもwordファイルでも、何でもよさそう)、それをChatGPT等の文章生成ツールに読ませて分析させました!ものの数秒でこのような分析をしてくれるので、便利です!!

あとで念のため生徒たちの回答すべてに目を通してみましたが、なかなか正確に分析してくれました!(私はclaude.aiのsonnet3.5を使用しました)
生徒が気づいたこととして、生成AIは自分にはない多角的な視点で抽象的な概念を説明してくれること・自分は個人的な経験と照らし合わせて答えを導き出すけど、生成AIはそうじゃないこと…が主なモノでした。

この生徒たちの回答をふまえると、私の中のイメージは、人間は、縦(時間軸)で情報を引き出すけど、生成AIは横(空間軸)なのかな~って思いました。そこがわかると、今後どのように活用できるかのイメージも湧いてきますね。
(例)アイディアが行き詰ったとき…生成AIの、自分にはない視点でのアプローチを参考に
   エッセイを書くとき…生成AIに構成案を作らせつつ、自分の経験を盛り込んで書く
…のように。

このあと、生成AIを活用しながら意見文を書く、という授業を進めていきました。今回は、とりあえず使ってみて、どんなことに使えそうか、生徒たちが掴めればそれでOK、ということにしたので、この程度の授業になりましたが、生徒の回答や活用の仕方を見て、私は生成AIにも生徒にも学ばせてもらいました!!

また挑戦したことがあれば、報告しますね~(*'▽')

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