読書離れのニュースと読書のよい面を考えた
読書は、退屈な場面も多いからね。
ずっと集中できるおもしろい本は、ほんのたまに会えるくらいだろう。
動画やSNSでピンポイントで情報得た方が楽しくて、わかりやすいのも無理はないし、今の環境で育った人なら尚更だろう。自分もいま学生だったら、読書してる自信がない。
ただ、読書のよい面は、3点。
・わからないことにぶち当たること。
・世界を少し深く捉えれるようになる可能性があること。
・すぐに結論を出すことを拒否する態度を養成すること。
これだと思う。
つまり、情報収集にも役立つかもしれないが、たぶん大事なのはそこではない。情報収集だけなら、スマホで十分だと思う。
わからないことにぶち当たることは、SNSやショート動画などの、伝わりやすく加工した情報だけではなかなか出会う機会も制限されると思う。興味関心に関連してレコメンドを逃られない。昔の哲学者など、何を言ってるのかさっぱりわからないことが多い。でもそこがいいのだ。今の自分にわからないこそ認知が広がるとも言える。
世界を少し深く捉えれることは、この感情をこう表現するんだとか、目の前に見えた花がどう美しいのか、そういったことだ。
本の世界は、何度も何度も言葉で捉えようと試みている先人たちがたくさんいる。人間にはいろんな表現があるけど、最終的には言葉で世界を捉えているのではないだろうか。「エグい!」だけでは、世界はとても狭いだろう。
自分の言葉で世界を捉えるために、言葉を獲得しようとする営みでもあると思う。
すぐに結論を出すことを拒否するとは、たとえば、あの人はこういう人だとか、嫌なやつに違いないとか、思い込んだり、決めつける態度を保留できる。わかりやすく断言いた方が、心地よいし、わかったという気になるので、SNSやメッセージアプリでは、対立が起こりやすい。その対立に距離を取るためにも、本を読むのは有効に思える。
本を読むことに思い入れがあるので、読書のよい面を書いてきたが、媒体が変わったことによる新しい感受性も間違いなくあると思う。
その辺の変化した認知スタイルや感受性のあり方などを考察した研究などがあれば読んでみたい。