今週の書評欄 20241117週
今週分の、日経、読売などの5大紙の書評欄から。
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●略奪される企業価値
自社株買いという制度がイノベーションや社会のある部分の価値を略奪しているのではという指摘。
たぶんいろんな角度の議論が可能そうな話題である。
アクティビストファンドは、経営陣との緊張感を保つ役割があるが、自社株買いによって株価に意図して介入できるという利害は一致していると言っている。
リーマンショック以降、株式市場はそこまで大混乱という感じではなかったが、最近の株価の調子を見ていると、なにかしらの大きな調整がありそうな気がしなくもない。リーマンのときはサブプライムを軸に派生したMBS、CDOといった証券化などのリスク隠しでシステムリスクが暴発したが、次のリスクは案外自社株買いとかが積み重なって起きたりして。
●宿命の子
安倍政権のクロニクル。
振り返りの参考にはいい本かもしれない。
エピソードもなかなかおもしろい。
時間をおいて見ると違う視点が立ち上がる。
●夜空に泳ぐチョコレートグラミー
読売新聞の始まりの1冊というコーナーに寄稿していた町田その子氏の記事がすばらしかった。先達への思いと自分の生き方を見直す。力強い文章で心動いた。
●アニメ・エクスペリエンス
2006年以降のアニメを芸術として分析する本らしい。その映像から生じる体験と、細部の意味について論じる。
ついでにAmazonのレコメンドで出てきた本。
この辺も参照しながらsilentなどは見直すとおもしろいかもしれない。