読書で悩みの輪郭を知る~「数えないで生きる」感想~
「嫌われる勇気」で有名な哲学者 岸見一郎さんの本。
無性に哲学系の本が読みたくなるときがある。
最近はビジネス本をよく読んでいるのだけど、哲学を引用したセオリーが出てくることが多い。
新しい情報も大事だが、普遍的なことに案外答えはあったりする。
不易流行
不易流行:いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。
私の好きな言葉です byメフィラス
「嫌われる勇気」という言葉の価値
「嫌われる勇気」って今の時代にマッチした言葉だよなぁと改めて感心してしまう。
私自身、アドラー信者ではないけど、哲学や心理学は自分に都合のいいように捉えたらいいと思っています。
そのときどきに刺さる言葉があるわけで、今どんな言葉を欲しているか。
漠然とした悩みが読書を通じて輪郭が見えてくる。本はそんな悩みをくっくりさせてくれるチカラがあるんじゃないかなと
「数えないで生きる」で気になった言葉
本の概要は以下です。Amazonの説明欄より抜粋。
【危機が過ぎ去るまであと何日か】【ノルマは達成したか】【あと何年生きられるか】
人生を数えてみても、自分の思う通りにはならない
哲学者が考えを深めた末に辿り着いた、日々を<価値あるもの>にするためにできること
・評価は人の価値や本質とは関係ない
・誰もがいつでも自力でできるはずはない。必要な時には人に援助を求めていい
・自分の見方を手放す
・誰でも生きることで貢献できる
・美しい時間は誰でもどんな状況の中でも持つことができる……etc.
生きることは苦しい。
こんなふうに生きたいと思っても行く手を阻むことが起こる。
それでもその人生を楽しんで生きることはできる。
冒頭は親としての自分として向き合う言葉が多かった。
基本、他者を理解することはできない。これがスタート。
親がこの子のことはまったく理解できないと思ったとしたら、それは正しく子どもを理解しているといえる。
自分の見方で相手を見れば必ず間違うからであり、自分の見方を手放すということを推奨しているわけである。
明確に答えが分かればそれに越したことはないが、「答え」が見つかること自体そうそうにない。学ぶ「答え」ではなく、それに至るプロセスの方が大事であること、忘れないでいたい。
哲学は答えを出すことよりも、そこに至る、多くの場合答えに至らない過程こそ大事なのである。
私は基本的に朝が弱い。つまり朝は不機嫌だ。でも不機嫌であることを選んでいるのだとしたら?それは改善できることかもしれない。(現実的には低血圧とか起立性調節障害だったりするのだけど)
月曜の朝に出勤する時だろうと、気分は自分で選べるのであれば、わざわざ不機嫌を選ばなくてもいいだろう。
負ける、失敗など上手くいかなかったことこそ学びがあるものだ。
結果だけでなく振り返りの習慣。
大事なことは、何を経験するかではなく、経験から何を学ぶかである。
以下は親の視点だけでなく、マネージャーやリーダーとしての視点としても金言にすべき言葉だ。
親ができることは、子どもを追い詰めないことだけである。うまくいかなかったらやり直せばいいといえばいいのであって、決して「だから言わないことではない」などいってはいけないのである。
今夜もまた本のページをめくってみよう。何かしらのヒントはあるだろう。