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展覧会に行ってきた

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展覧会、美術展に行ってきた個人的な感想をまとめた記事をまとめました。日本画、浮世絵、仏像など、日本文化関係の展覧会が多めです。
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記事一覧

2024年夏の終わりの金沢ひとり旅(その4):成巽閣の企画展で、前田家奥方の夏衣裳を見る

2024年8月下旬の金沢ひとり旅。2日目の午前中は、金沢城公園~兼六園を散策しました。 兼六園も通り抜け金沢城公園を通り抜けた後は、兼六園へ。今年は残暑が厳しくて、午前中から日差しが強く、暑かったので、兼六園もほぼ通り抜け状態となりました。時々写真を撮りながら成巽閣を目指しました。 兼六園も人が多かったと思います。みんな、暑そうでした。 散策するのに良い気候であれば、兼六園の風景をもっと楽しむことができたと思います。 建物自体も見どころの多い成巽閣成巽閣は、文久3(18

2024年夏の終わりの金沢ひとり旅(その1):『まるごと奈良博』

毎年、8月の前半は、大学の担当科目のレポート採点からの成績登録作業があるので、ハードです。そんな中、 「そうだ、金沢行こう!」 と思い立ちました。金沢旅行をご褒美にぶら下げて成績登録を終わらせ、金沢旅行の手配をしました。 金沢旅行で行こうと決めたのは、 ・石川県立美術館の『まるごと奈良博』 ・石川県立図書館 ・金沢海みらい図書館 の3か所。そのほかは「金沢のおいしいものを食べてこようかな」と決めた程度。マイペースで夏の終わりの金沢を満喫してきました。 ちょうど台風が接近中

カルティエと日本を結ぶストーリーを知る「結 MUSUBI」展

東京国立博物館で行われている「カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 ― 美と芸術をめぐる対話」に行ってきました。 この展覧会は、カルティエが日本に最初のブティックを開いてから50年を記念して開催されたものです。カルティエのハイジュエリーから、日本との関係を知ることができる展示は、見ごたえがありました。 カルティエのジュエリーに取り入れられた日本文化今回、展示会の会場として選ばれたのは東京国立博物館 表慶館。左右対称という表慶館の構造を生かし、RIGHT

「江戸の恋」@太田記念美術館

2022年の目標(やりたいこと)の一つが、「月1展覧会」。月に1回は展覧会に行って、インプットを増やそう、ということ。現在は、インターネットミュージアムやデジタルアーカイブなどて見ることもできます。でも、「百聞は一見に如かず」ではないけれど、実物を見ることで、自分なりの新しい発見もあると思うからです。 浮世絵に描かれた、江戸の恋バナ1月は、太田記念美術館の展覧会『江戸の恋』に行ってきました。 展覧会『江戸の恋』は、浮世絵に描かれた恋に焦点を当てたもの。 昔も今も、「恋」は

「ガブリエル・シャネル展」で、シャネルの魅力に触れる

三菱一号館美術館で開催中の「ガブリエル・シャネル展」に行ってきました。 20世紀で最も影響力のある女性デザイナーであるガブリエル・シャネルの回顧展は、日本での開催は32年ぶりなのだとか。 シャネルの作品の回顧展今回の展示は、シャネルの作品の回顧展なので、作品は基本、年代順の展示となります。 「貴重な作品と資料により、シンプル、シック、エレガントが体感できる展覧会」と紹介されていますが、展示された作品を見ていると、どれも古くささが感じられないのが不思議でした。それでいて、一目

特別展「日本美術をひも解くー皇室、美の玉手箱」で、日本の美術史を学ぶ

特別展「日本美術をひも解くー皇室、美の玉手箱」に行ってきました。 今週末で終わること、伊藤若冲の「動植綵絵」の人気もあって、かなり混雑している模様……。 もちろん、伊藤若冲作品以外にも見どころの多い展示構成でした。 これから行かれる方は、公式Twitterなどで情報収集するのが良さそうです。 「伊藤若冲よりも酒井抱一」で前期展示へ私が特別展「日本美術をひも解く」に行ったのは、実は8月でした。 前期公開の酒井抱一『花鳥十二ヶ月図』と狩野永徳『唐獅子図屏風』が見たくて、前期

サントリー美術館『京都・智積院の明宝』展は、東京で長谷川派の障壁画群を見る貴重な機会

サントリー美術館で開催中の『京都・智積院の名宝』展に行ってきました。 『京都・智積院の名宝』展のチラシやポスターに使われている国宝「楓図」「桜図」に惹かれ、 「これは、実物を見なくては!」 と足を運びました。 長谷川派の障壁画に圧倒される『京都・智積院の名宝』展は、展覧会の名前のとおり京都・東山にある真言宗智山派の総本山である智積院が所蔵する多彩な明宝を展示・紹介するもの。 仏画、曼荼羅図、密教法具、経典、智積院に寄進された名宝類など様々なものが展示されていますが、今回の展

着物で展覧会@『美人画 麗しきキモノ』展(後期)

太田記念美術館で開催中の展覧会『美人画 麗しきキモノ』(後期)に行ってきました。 展覧会『美人画 麗しきキモノ』は、前期・後期に分けての展示ですが、前期と後期でほぼすべての作品が入れ替えとなります。先月、前期展示に行って、期待していた以上の内容に 「後期も行かなくては!」 と思っていたのですが、展示期間も残り数日前になって、ようやく行くことができました。(展覧会は、本日、10月22日まででした。) 浮世絵を近くで見るからわかること前期の展示を見に行った時の感想でも書きまし

『美人画 麗しきキモノ』展は、着物好きは見逃せない!

現在、太田記念美術館で開催中の『美人画 麗しきキモノ』展に行ってきました。 浮世絵に描かれた女性たちの着物の着こなしに注目しているので、見逃せない展覧会だとチェックしていましたが、満足度の高い展示内容でした。 当時のトレンドを「美人画」から知る『美人画 麗しきキモノ』展では、江戸時代前期から昭和初期にかけて描かれた「美人画」がテーマ別に展示されています(前後期で展示替えあり)。 テーマ別に順番に見て回ってもいいですし、自分の好きな順番でじっくり見て回ってもいいと思います。

特別展「京都・南山城の仏像」が素晴らしかったので、感想をまとめました

仏像マニアではないのですが、仏像の展覧会が好きです。 11月12日(日)まで、で開催されていた特別展「京都・南山城の仏像」に駆け込みで行ってきました。 コンパクトだけれど、見ごたえ十分な仏像展示特別展「京都・南山城の仏像」は、東京国立博物館本館の特別5室を使った展示で、出展作品も18点というコンパクトな内容。 私が行ったのは平日の午後。終了間近だったため、来場者は割と多かったように思いますが、自分のペースで展示を観て回ることができました。仏像を様々な角度からゆっくり眺めるこ

2024年の展覧会初めは「博物館に初もうで」

今年も「月1展覧会」、月に1回は展覧会に行くことが目標の1つです。 もしかしたら、どうしても都合がつかないことがあるかもしれないので、「2024年内に12回、展覧会に行く」としています。 最近は美術作品などがデジタルアーカイブで画像で公開されていますが、実物に向き合うことでわかることが多いですし、様々な角度から見ることもできます。興味のある展覧会には、時間を調整して足を運びたいと思っています。 国立博物館本館の常設展示がおもしろい2024年最初の展覧会は、東京国立博物館の新