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八百屋さんは楽しい。

こんな酷暑には、夏野菜をたっぷりとるに限る。

夏野菜には、身体をクールダウンさせたり紫外線から肌を守ったり、暑い夏を健やかに乗り切るための要素がいっぱい詰まっているそうだ。

冷水でシャッキとさせて素材の旨味を楽しんだり、軽くグリルして香ばしさを加えたら、たっぷりのおかかとめんつゆをかけて頂くのも良し、バルサミコ醤油をかけても良し。新鮮な野菜は出来るだけシンプルに頂きたい。

4人家族にとって、高価な肉を豊富に取り揃えるのはハードルが高いが、野菜をバラエティに富ませるくらいであれば、家計にも優しい。

一時期、農家さんから採れたて野菜を直接購入したり、近隣駅にオープンしたベンチャー的な八百屋さんを利用していた。結局、農家さんは手が回らなくなり直送サービス中止。ベンチャー八百屋は事業展開を広げていくうちに、初代店舗に並ぶ野菜の鮮度が著しく落ちていってしまった。

今は実家の近く(神奈川県の住宅街)にあるJAの直売所で、定期的に野菜を買っている。回し者ではないが、その溢れる魅力を今回伝えたい。


1.鮮度の高さはピカイチ

ここの一番の魅力は、言うまでもなく鮮度の高さ。ほとんどの野菜に生産者の名前と出荷日が記載されているが、出荷日がほとんど当日なのだ。

素人目に見ても、(市場経由で入荷された)スーパーの野菜より明らかに瑞々みずみずしい。茄子などは顕著に、色が濃くてパンとハリがあり艶々している。運が良ければ当日朝に採れた朝採れ茄子や胡瓜、枝豆なんかも並んでいて、そんなときは迷うことなく即買いする。

最近はゴールドラッシュという甘みの強いトウモロコシが並んでいて、これが新鮮なので生で頂ける。一口かじるごとに、ジュワッとみずみずしさが弾けて、やめられない。

2.作り手の存在をうっすら感じる

作り手の気配を感じられるのが良い。一袋一袋にフルネームが印刷されている。最初は見ることもなかったけれど、毎週のように買っているとだんだん生産者さんの名前が記憶のなかに刻まれてくる。やがてお気に入りのひとり、ふたりも出てくる。

行きつけの直売所には、切り花も並んでいるのだが、ひそかに凄腕の作り手さんがいるのを、私は知ってしまった。

その方の育てる花は、ずば抜けて生命力が高い。先日は切り花の紫陽花が1ヶ月くらいずーーっと色も形も変わらず生き生きとしていた。あまりの活きの良さに、夫が「何でいつまでもこんなに元気なの??」と怖がっていた。

しかも取り合わせの花もセンスが良い。最近切り花を買うときは彼女の名前を探して買うようにしている。

3.バリエーションが豊富

最後にバリエーションの豊富さ。
何が良いかって料理のレパートリーが格段に広がる。レアな野菜には手書きのPOPがついていて、特長やお薦めの調理法が書かれている。猛暑で食欲減退の夏でも、ちょっと試してみようかなという気を起こさせてくれる。

スーパーではすみっコに追いやられて肩身の狭そうなハーブも、その直売所ではふんだんに並べられていて、「今週末はジェノベーゼでも作っちゃおうか」と思えるくらい大量のバジルが手に入る。大葉も茎ごと売ってたりするので、水に差しておけば日持ちする。

鉢植え大葉はすぐ虫に食われるけど、室内なのでまだセーフ。

話はそれるが、先述のベンチャー八百屋さんで、京野菜の充実している時期があったのを覚えている。賀茂茄子に 万願寺とうがらし、京みず菜。

そのときは、好きだった京料理屋さんのメニューを思い出して再現してみたり、八百屋の店員さんにお薦め調理法を聞いたりしながら、京野菜料理に挑戦するグルメな日々を過ごせた。

👾👾👾

色とりどりの野菜たちが食卓を彩ると、目にも鮮やか。太陽と大地のめぐみで丁寧に育まれた夏野菜たちのエネルギーをもらうと身体も心も健やかになれる。

今日も蒸し暑いけれど、夜には白茄子の田楽を作って頂こうかな。そうと思うと頑張れる。viva 野菜!

ここらへんではあまり見かけない水ナス(中央)。水分が豊富で灰汁が少ない。生でも頂ける。
こちらは白茄子。加熱するととろけるような食感になる。田楽にすると美味しい。

(注:上下写真とも購入3日後の撮影)

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