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街中おばけ屋敷の次は、巨大ターキー参上!アメリカの秋は賑やか。

日本はワールドカップ一色のようだが、アメリカはサンクスギビングデーを迎えていた。この日ばかりはスーパーも閉店するので、少し前から、師走のような忙しなさだった。

アメリカ人によると、サンクスギビングデーにやることと言えば、家族でサンクスギビング料理を食べる。そしてテレビを観る(主にアメフト観戦)。なんだそうで、さながら日本のお正月。

日本にいる時は、サンクスギビングなんてそんなに意識していなかったけれど、アメリカに長く住む日本人によると、サンクスギビングはお正月並みのイベントで、むしろクリスマスよりも盛り上がる位置づけらしい。

今回はサンクスギビングと、10月いっぱい街中大盛りあがりだったハローウィーン、アメリカ秋の2大祭りの様子をレポートをしたい。

ハローウィーンは街ごとお化け屋敷

まずは、ハローウィーン。驚きました!ここまで盛り上がるとは。一番の驚きポイントは、とにかく街中の家という家のデコレーションがすごい。ジャックオーランタンはむろん、巨大おばけや蜘蛛の巣、骸骨やお墓、魔女やカカシなど、次から次へと趣向のこらされた怖がらせが笑。

10月31日は、ハローウィーンデコレーションが有名なBeacon Hillを訪れてみました。ここはそもそもトラディショナルな高級住宅街で、レンガづくりの邸宅や石畳がとても雰囲気のある場所。

まずはご覧ください。もはやアート級。

ホーンテッドマンション!蜘蛛の巣かけるの大変でしたよね。
ぎゃーーーーー
え。なんでここに。
これはやりすぎ。リアルに怖い。。

この日は子供達がお友達たちと本場のトリックオアトリートに初挑戦。

ドアをトントンとノックして、「トリックオアトリート!」と勇気を振り絞って叫ぶ。するとドアがばーんと開くとともに、お菓子ケースを抱えたおじちゃんが陽気に飛び出して「ハッピーハローウィーン!!」と大げさにリアクション。「1つずつ持ってって!」とお菓子ケースを差し出してくれました。これはちょっと感動でしたね。

17時を過ぎると、みんな家のドアの前にお菓子を持って待機し始めるので、順番にお家をまわって行くという感じです。その頃には人も多くなってきました。

おしゃれすぎる巨大スパイダー!
シュレックだ!

子供達のかわいらしい仮装に、子供好きなアメリカ人たちはみんな目を細めていたが、全般的に大人の仮装も、本気度が高かった。マリオ&ルイージ、2メートルくらいの巨大お化け、全身から血が流れている風のメイクを丁寧に施してるゾンビ、石像風の天使も。クラシカルなロングドレスを着ているブロンドロングヘアの美しい親子は普通にディズニーに出てきそうだった。

子供達は1時間半ほどのトリックオアトリートで、半年分くらいの大量なお菓子を頂き、夢のような時間を過ごせたようだ。もうほんとに感謝しかない。

おばあちゃん先生のかわいい思い出

ちょうどハローウィーン前に、英語学校で臨時講師をされたおばあちゃん先生が思い出話を語ってくれたのが印象的。

「私が子供の頃はシーツに穴をあけてかぶって変装したものよ、お菓子をくれない家にはトイレットペーパーをぐるぐるに巻き付けて嫌がらせをしてやったわ。翌朝怒られて全部片づけに行ったけれど。
ハローウィーンに行われる、アップル・ボビング(水に浮かべた林檎を手を使わずに口でくわえて取るゲーム)が楽しみだったのよ」そう言ってほほ笑んだ。

その先生の授業によれば、ハローウィーンの習慣はもともと古代のケルト祭りに始まり、19世紀後半にアイルランド移民がアメリカに持ち込んだのだとか。

古代ケルト人は11月1日を新年としていたので、大晦日にあたる10月31日の夜には、悪霊を追い払うために焚き火をしたり、悪魔から身を守るために、醜くて恐ろしい衣装を着る慣わしがあった(悪魔の仲間に見せかけるため)。これらが現在のハローウィーンの原型になっている。が、もはや現代ではアイルランドよりもアメリカにとって大事なイベントになってしまったそうだ。

英語学校のクラスには色々な国から来た生徒がいるが、ハローウィーンの日にトリックオアトリートまでしていたという生徒は、ポルトガル人の30代くらいの生徒さん一人だけだった。

我が家もアメリカ人にならって、巨大かぼちゃでジャックオーランタンを作成した。彫刻したカボチャは2~3日もするとカビがはえてくるので、ハローウィーン直前の週末にやらなければならない。

小さく見えるけど高さ30センチ以上あるよ!

サンクスギビング料理の主役といえば、ターキー!

ハローウィーンが終わると、冷え込みも深まり、街は着々とサンクスギビングモードに様変わりする。冒頭でも書いたが、サンクスギビングはさながらお正月で、サンクスギビング料理はさながらおせち料理。

10月にお友達に誘ってもらってサンクスギビング料理のレッスンに参加したが、砂糖とバターの量が半端ない笑。先生(アメリカ人)でさえ気が引けるらしく「年に1度のことなので、思い切って入れます」と謎の言い訳をしていた笑。

レッスンのラインナップは、
・パンプキンパイ、ピーカンナッツパイ
・スイートポテトのキャセロール
・サカタッシュ
・スタッフドターキー
・ターキー付け合わせのクランベリーソース

この辺りが揃っていれば、サンクスギビングっぽい食卓になるという理解で良いと思う。

いきなり試食タイムに話が飛んで恐縮だが、どれもこれも見栄えも素敵で本当に美味しかった!特に砂糖もりもりのキャセロールは妙にくせになる。甘さをさほど感じさせずにどんどんいけてしまうから危険。隣りで試食してた日本人のおじいさんも「こりゃあ美味しい!」と感動し、すごい勢いでおかわりしていた。

そして主役のターキーは、想像以上に絶品だった!!しっとりとして旨味がある。クランベリーソースと合わせると、お肉のうまみと爽やかな酸味が口の中で溶けあって美味しい。これは作らなきゃならん。

ということで、サンクスギビングデー前に1匹お買い上げ。

どっすーーーーん!!

サンクスギビング前のスーパーマーケットは巨大なターキーであふれかえっていた。小さめサイズを買っても5~6kgはする大物。ハイキング中に生きたターキーを見かけたが、ニワトリの2倍くらいの大きさで、黒々としてなかなかの迫力がある。

ターキー調理のだいたいの流れはこう。ターキーをよく洗って水分を丹念に拭き取ったら、詰め物をする(詰め物をする前に、一晩塩水につけてもよい)。玉ねぎや人参、セロリなどの野菜でも良いし、私はレッスンで教わったオーソドックスな詰め物を選んだ(みじん切りの玉ねぎとセロリを炒めたものに、乾燥パン、ハーブ、チキンコンソメスープを混ぜあわせたもの)。詰め終わって針と糸などで綴じたら、仕上げにターキー全身にバターを塗りこみ、大きなオーブンで何時間もかけて焼く。工程はすごくシンプル。専用オーブンバッグを使えば時短もできるので、このサイズでも3時間もあれば焼きあがる。

かなり大きいお皿でもはみ出す巨大さ、、

これは旨い!お肉好きの娘はすごい勢いで食べていた。部位によって少しずつテイストが異なるのがまた楽しい。そのまま食べても美味しいし、クランベリーソースに飽きたら、グレイビーソースもまた美味しい。食べきるのに3日くらいかかりそうなので、ターキーサンドや棒々鶏、ターキーの炒飯など色々アレンジも楽しめる。

棒々鶏もいけます!(後日談)

ターキーは日本のコストコでもゲットできるみたいなので、クリスマスディナーにいかがでしょうか?色んな意味でアメリカをたっぷり味わること間違いなし。

余談だが、夫が仕事で歓談してる時に、日本ではクリスマスにケンタッキーフライドチキンを食べる風習があると話したら、60代アメリカ人女性に、あんな最も安い店の食事をクリスマスに、、、?と気の毒そうなリアクションを取られたらしい。私はケンタッキーの和風チキンカツサンドが大好きだが、確かにKFCを見かけたのは、治安が悪く発砲事件の多いエリアだった(そこ以外にもあるはずだけれど…)。そこにはたぶん和風チキンカツサンドは無いのだろう。

ここのところボストンはめっきり寒くなり、気温も零下まで下がるようになった。賑やかな実りの秋も終わりを告げ、いよいよ冬がそこまできている。

秋のボストン、ありがとう。また来年会える日まで。

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