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ダニング=クルーガー効果と信者

ダニング=クルーガー効果は学習研鑽のプロセスをグラフで表したものだ。

ダニング=クルーガー効果

今回のテーマとなるのは信者である。

ここで云う信者とは特定の宗教徒やアイドルファンの事を述べてはいない。アウグスティヌスや親鸞聖人のような人物の事ではない。

服従依存に喜びを感じる。その事に承認欲求を感じる。決して自分の頭で考えられない権威主義者のことである。虎の威を借る狐の事である。

エーリッヒフロムは主に現代ドイツの中間没落層の権威主義者の群れが国家社会主義ドイツ労働者党を躍進させたと分析している。要は元々小金持ちだった信者たちがナチスの下支えをしていたという事だ。

親の云う事を鸚鵡返しする人々
教祖の云う事を鸚鵡返しする人々
アイドルの云う事を鸚鵡返しする人々
インフルエンサーの云う事を鸚鵡返しする人々である。

とりわけオンラインサロンやライングループのような閉鎖集団であればあるほど選民意識が高まりこの傾向は強くなっていく。
閉鎖性の高さは集団思考と親和性が高くなる。

信者たちは外部から与えられるストーリーと回答が重要であって内部から研鑽をくり返して思考錬磨する事には関心がない。

1000人信者がいれば1000人関心がないはずだ。主語は「〇〇先生/〇〇君/〇〇ちゃん/〇〇さんが云っていた」である。

答えの出しかたは「何を云っていたではなく誰が云っていたか」で決める。
それが信者の思考である。それが先鋭化していけば親衛隊である。昭和前期に暴徒化した日本陸軍の一部は天皇の推し活をしていた信者たちであった。

この場合は本気で信じているかどうかは関係がない。服従依存に嵌って頭でわかっていても抜けられない状態が信者である証明なのである。

ディズニーランドが夢と魔法の国でないとわかっていても必ず休みになると行ってしまうのが信者なのである。そういう人々は随時ダニング=クルーガー効果のような研鑽プロセスは続かないであろう。権威状態に嵌りながら答えやストーリーに依存する事で精神状態を維持してきたからだ。

そのなかで啓蒙の坂を登った信者など1人もおらず継続の大地にいる人をリスペクトする姿勢など微塵もないのが信者である。信者が応援するのは常に自分たちに夢を見せてくれる教祖とアイドルだけである。

仮にAという教祖に不満が出てくればBという教祖を崇拝するであろう。
仮にCというアイドルに不満が出てくればDというアイドルを応援するであろう。仮にEというインフルエンサーを見限ってもFというインフルエンサーのフォロワーになるであろう。

AやCやEを必要以上に攻撃する事に良心呵責が起こらないのが信者である。誰に追従するかが問題なのではなく追従と思考をセットにする事が問題である。政治家や経営者やアイドルの権威との癒着は学習毀損と同義語である。

初学者ほど意気揚々としているのはこのグラフから見ても当然である。意識高い系やスピや陰謀論者ほど高飛車なのは当然である。彼らもまた学習研鑽には関心はなくセンター応援型のストーリー誇示に関心がある。

大方の信者は決して絶望の谷まで行きつく事はない。

それは信者にとっては後退したと考えられるからである。信者は同じ回路を回し続けて前に進まない事を指針としている。

私たちはせっかくnoteを使って日々学習をしているのだから意気消沈した絶望の谷に落ちる事を喜ぶ必要があるだろう。

私たちはたえず無知の知を自覚しながら研鑽に励まなくてはならない。決して権威に靡きわかった気にはならない事である。

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