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【歴史22】ベトナム史備忘録3(雄王伝説・涇陽王・貉龍君・嫗姫・安陽王・サーフイン文化)

ベトナム史の学習内容を深めていきます。

①雄王(フンヴォン)伝説はドンソン文化を背景としていた。ベトナムが2500年の歴史と云われるのはこれが要因である。ベトナム民族文化の象徴としてドンソン銅鼓が見られる。

②中国の伝説では三皇五帝と呼ばれる8人の皇帝が存在する。農業や医学と薬学にゆかりのある炎帝神農氏の子孫で中国南方を治めた涇陽(キンズオン)王がいた。

③その息子の貉龍君(ラクロンクアン)が山の仙女の嫗姫(アウコー)と結婚した。嫗姫は100の卵から100人の息子を生んだ。貉龍君は水を象徴し嫗姫は火を象徴しているため別居する事となった。

④嫗姫は50人の息子と山に帰った。貉龍君は50人の息子とともに沿海の平野に住んだ。貉龍君の後継者の息子と子孫が雄王を名乗った。こうして文郎(ヴァンラン)という国を形成した。

⑤キン人は龍仙の子という表現を良く使うがこれは貉龍君と嫗姫の子孫である事を強調するためである。中国文化の影響を受けながらもキン人の連帯を表した説話である。

⑥18代目の雄王の時代に安陽(アンズオン)王が率いる甌雒(アウラク)国が文郎国を滅ぼしたと云われている。ハノイ郊外にあるコーロア城址は安陽王が建立したと云われている。

⑦北部ではドンソン文化が栄えていたが中部と南部では違った金属器文化があった。

サーフイン文化という中部の鉄器文化が著名である。日本の弥生文化にある甕棺の使用や独特な耳飾りが見られる。

⑧遺跡は中部に海岸沿いに見られる。類似した遺跡は内陸中部高原や南部にもありフィリピンにも広がっている。オーストロネシア系の海洋民による文化だと云われている。

■参考文献 『1冊でわかるベトナム史』岡田 雅志 河出書房新社

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