【歴史21】スイス史備忘録40(オルテン委員会・第1次世界大戦終結・主要政党)
スイス史の学習内容を深めていきます。
①スイスでゾロトゥルンの都市オルテンにスイス各地の労働組合のリーダーや社会民主党系の政治家が集結して行動委員会(オルテン委員会)を組織した。
ゼネストという多業種の労働拒否を計画した。
②オルテン委員会は政府に対して比例代表制(政党ごとに得票数に応じて当選者が決まるしくみ)による選挙の実施、女性参政権、財産税の導入、国家による貿易の管理、老齢・障害基礎年金の導入、週48時間労働などを要求した。参加者は25万人ほどだった。
③連邦政府は鎮圧のために軍隊を投入した。オルテン委員会はストを打ち切ったがリーダーたちは逮捕された。
④第1次世界大戦はロシアのソヴィエト政府がドイツと単独講和を結んで戦線を離れた。ドイツは革命の影響で協商国との休戦協定に調印するなかで終結する事となった。オーストリアハンガリー帝国はドイツより前に降伏をしていた。
⑤この時期はスペイン風邪(インフルエンザ)世界的に流行しており
スイスでも2万人以上が死亡した。
⑥スイスのゼネストは失敗であったが1919年に労働時間は49時間になった。10月の連邦議会選挙から比例代表制が導入された。
この選挙で自由民主党(急進民主党)が後退して社会民主党が議席を倍増した。
⑦カトリック地域を地盤とする保守人民党(後のキリスト教民主人民党、今の中央党に繋がる保守派)、ベルン農村部を中心とする農工市民党(今の国民党に繋がるプロテスタント系の保守派)がある。自由民主党、保守人民党、農工市民党は社会民主党に対抗して連携して閣僚ポストを分け合うようになる。
■参考文献 『1冊でわかるスイス史』踊 共二 河出書房新社
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