【日本史9】明治史備忘録10(三条実美・留守政府・徴兵制・徴兵告諭・徴兵令・鎮台・英式海軍・仏独式陸軍)
明治時代の学習を深めていきます。
①国内では太政大臣の三条実美をリーダーとし参議の西郷隆盛、大隈重信、土佐藩の板垣退助たちが政治主導をした。
これが留守政府である。
②三条は公家のなかでは格式が高かったが調整役を行った。新制度の導入や海外交渉は西郷隆盛たちが行った。
③留守政府は主に徴兵制を導入した。フランス革命後の徴兵制に組織された国民軍が外国軍を退けた事を参考として日本が西洋諸国に対抗するために国民軍を組織しようとした。
④軍政のリーダーだった陸軍大輔の山県有朋が1872年(明治5年)11月に満20歳に達したすべての男子は3年の兵役に就く事を命じる徴兵告諭が発せられて1873年1月に徴兵令が公布された。
⑤軍は兵部省の管轄下だったがこれ以後陸軍省と海軍省に分かれてこの体制は第2次世界大戦の敗戦まで続いた。
しかし徴兵令は働き手を削ぐものだった。徴兵令に反対する一揆が各地で起こった。
⑥徴兵検査に合格した満20歳の男子のなかで徴兵されるのは抽選に当たった1/3程度の人々だった。一家の主や跡継ぎや官僚や学生は代人料を払えば徴兵を避けられる場合があった。
⑦1871年(明治4年)には地方ごとに司令部の鎮台を設置された。東京や仙台や大阪や熊本である。1873年(明治6年)からは名古屋と広島に置かれた。
⑧明治時代の陸軍は長州、海軍は薩摩の出身者が大部分だった。海軍は強力艦隊を有するイギリス式の制度を取り入れた。陸軍は江戸幕府の方針を継承してフランス式の制度を取り入れた。
⑨1870年(明治3年)の普仏戦争でプロイセン王国がフランス帝国に勝利して1871年にプロイセン王国を中心としたドイツ帝国が樹立された。ここから陸軍はドイツ式の制度を取り入れた。
■参考文献 『1冊でわかる明治時代』 大石学 河出書房新社
いいなと思ったら応援しよう!
学習教材(数百円)に使います。