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短調は本当に「暗い」だけ?

小学校の頃か中学校か忘れましたが、音楽の授業で「長調は明るい」「短調は暗い」と教わった記憶が残っています。
きっと同じように教わった経験があるのだと思いますが、短調は暗い、とレッスンで答える生徒さんは結構いらっしゃいます。もちろん間違いではありません。音やメロディ、楽曲から受ける印象は人ぞれぞれで、不正解などありません。

問題なのは、授業で「短調=暗い」と一辺倒に教えてしまうことです。子どもにそんな一直線な提示をしてしまったらイメージする前に「そういうものなのか」と頭に記録してしまいます。
数学の公式のように絶対にそうであると決まったものは間違いないように正しく教えることが大切だと思うのですが、音楽は感性を育てることが大切な芸術分野。数学と同じパターンで教えてしまうのは問題があると思います。

という話をしつつ、参考までに僕のイメージを書いてしまいますが、僕は短調の音楽に対して、もちろん「暗い」と感じる楽曲もありますが、他に「かっこいい」「都会的」「夜」「金属的」「艶やか」「鋭利」「洗練」「大人ぶる」、作品によって様々ではありますが、こんなイメージを持つことが多い気がします。

というのも、僕は移動中にAmazonプライムビデオでアニメを片っ端から見てるんですが、僕が見ている作品が偏っているのかわかりませんが主題歌の多くは短調で、とにかくかっこいいんですよね。アニメの世界観と合ってる。そして、それらの作品にあまり「暗い」と感じることがありません。

子どもの頃に授業で習った音楽の知識。それは決して間違いではありませんが、もしご自身が大人になって演奏をするなど音楽に関わりを持っているのであれば、当時の記憶はひとつの限定された解釈だと割り切って、もっと自由にイメージを働かせて感性のおもむくままに間違いを恐れず表現することをオススメします。その方が楽しいから。


荻原明(おぎわらあきら)

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荻原明(おぎわらあきら):トランペット
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